研究課題/領域番号 |
11670348
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
岡部 とし子 横浜市立大学, 医学部, 講師 (20152564)
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研究分担者 |
松井 三明 横浜市立大学, 医学部, 助手 (00285115)
鹿島 勇治 横浜市立大学, 医学部, 助手 (50233705)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 男性不妊症 / UDP-N-アセチルグルコサミン / UAP1 / AgXl / 抗精子抗体 / GlcNAc Kinase / GlcNAc-phosphate deacetylase / NAGクラスター / N-アセチルグルコサミン / 精子運動率 / AgX-1 / Agx-1 / 内分泌かく乱物質 |
研究概要 |
ヒト及び動物において男性生殖機能の退行が危倶されているが、その原因として内分泌撹乱物質による性ホルモン受容体への作用が示唆されている。一方、ヒトのN-アセチルグルコサミン-1-リン酸(GlcNAc-1-P)ウリジル転移酵素(UAP1)は精巣及び精子尾部、特にouter dense fiberで発現が極めて高く生殖機能に重要な役割を果たしていると推察されている。また、UAP1は男性不妊症患者の血中に検出される抗体の抗原タンパク質であることから、男性不妊症との関連も示唆されている。そこで、本研究では不妊外来を訪れた男性不妊症患者の精液を用いて、その精漿中のUAP1に対する抗体の有無をELISA法により検討した結果、精子運動率の著しく低下した集団ではUAP1に対する抗体を有する割合が有意に高いことを示した。さらにUAP1の一次構造を比較すると数種類の精子表面タンパク質と部分的に相同性を有することから、UAP1に対する抗体を有することにより、他の精子表面タンパク質の機能を阻害することになり、結果として精子の機能に影響を及ぼす可能性が示唆された。さらに内分泌撹乱物質がUAP1の酵素活性に影響を及ぼすか否かについても検討した。 また、UAP1が関与することが知られている真核生物のUDP-GlcNAc生合成に関与する酵素遺伝子であるGNA1、AGM1を同定し、これら酵素の機能を明らかにした。さらにN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)の異化作用に関与する酵素であるGlcNAc kinase及びGlcNAc-phosphate deacetylaseを同定し、これら酵素の機能ならびに染色体上にクラスターとして存在することを明らかにした。加えて、同一クラスターに存在する他の遺伝子産物の機能についても明らかにした。
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