研究課題/領域番号 |
11670361
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
本橋 豊 秋田大学, 医学部, 教授 (10174351)
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研究分担者 |
藤島 一郎 聖隷三万原病院, 部長(研究職)
前田 明 秋田大学, 医学部, 助手 (40264543)
湯浅 孝男 秋田大学, 医療技術短期大学部, 教授 (90241679)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 地域高齢者 / 摂食・嚥下障害 / スクリーニング / 簡易質問紙 / 予防 / エンパワメント |
研究概要 |
秋田県A町の65歳以上の高齢者2111名を対象に摂食・嚥下障害質問票、生活リズム質問票、老研式活動能力指標に関する質問紙調査を実施し、摂食・嚥下障害質問票の信頼性、摂食・嚥下障害の高齢者における出現頻度、生活リズム同調やIADLと摂食・嚥下障害の関連性を調べた。1390人から有効回答があり、これを解析対象とした。摂食・嚥下障害質問票の信頼性係数(アルファ係数)は0.8473であり、高い信頼性を示した。質問票にある項目のうち、「硬いものが食べにくくなりましたか?」の重い症状の出現率は10.6%と他の項目と比べて高いため、これを除いた14項目(14項目版)についての信頼性係数を求めたところ、0.8325であった。14項目版の質問票の因子分析を行ったところ、5つの因子に分解され、5因子の因子寄与率は58.9%であった。2.65歳以上の摂食・嚥下障害ありの出現率は18.8%であった。摂食・嚥下障害と生活リズム得点、老研式活動能力指標との間には明らかな相関は認めなかった。 地域高齢者集団における摂食・嚥下障害の予防戦略について以下のように考察した。本研究にて検討した14項目版の摂食・嚥下障害質問票は地域における摂食・嚥下障害の早期発見に有用であり、今後は地域保健の現場において積極的に活用していくことが望ましいと考えられた。本研究では、摂食・嚥下障害の質問票の結果返しにおいては、包括的な健康づくりの一環として、食と健康の話題を健康教育プログラムに取り入れた。教育プログラムとしては、ビデオ視聴、専門家による講演、グループワークによる自由討議を取り入れた。摂食・嚥下障害の健康教育プログラムを地域の健康増進プログラムに組み込み、食と健康という視点で住民のエンパワメントをはかる働きかけを積極的に行うことが必要であると考えられた。
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