研究課題/領域番号 |
11670507
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
坂井田 功 山口大学, 医学部, 講師 (80263763)
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研究分担者 |
沖田 極 山口大学, 医学部, 教授 (70107738)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 伊東(星)細胞 / 前癌性病変 / 肝癌細胞 / TGF-beta 1 / 線維化 / 伊藤細胞 / 癌 / 伊東細胞 / TGF-β / シグナル伝達 |
研究概要 |
当該研究期間で明らかになった点は下記のごとくである。 (1)コリン欠乏アミノ酸置換食をラットに投与すると、肝細胞壊死-再生が発生し、これによって伊東(星)細胞の活性化が起こり、線維化が生じ、これら線維化隔壁で囲まれた前癌性病変が出現する。これに、線維化抑制剤(プロリルハイドロキシラーゼ阻害剤など)を投与すると、肝細胞壊死は抑制されずに、伊東(星)細胞の活性化が抑制され、線維化とともに前癌性病変の出現が減少する。 (2)コリン欠乏アミノ酸置換食をラットに投与している状態では、肝細胞壊死-再生が持続しており、Kupffer細胞や活性化した伊東細胞がTGF-beta1を活発に産生し、ますます線維化が進行する。正常肝細胞は、TGF-beta1により再生が抑制され再生が起こりにくい状態となるが、これら前癌性病変の細胞集団は、すでにTGF-beta1の増殖抑制機構から逸脱していることが判明した。 (3)肝癌細胞の培養上清を、伊東細胞に添加するとERK/SAPK/P38のMAPKカスケードが活性化され逆に、伊東細胞の培養上清を肝癌細胞に添加しても、細胞周期には変化を認めなかった。さらに、肝癌細胞と伊東細胞を共培養すると、伊東細胞が癌細胞に向かって遊走することが判明した。これらより、伊東細胞は少なくとも、その産生する増殖因子で癌細胞を増殖する可能性は低く、癌細胞周囲に線維化を作りだし、癌細胞の更なる増殖浸潤を食い止めるため、癌細胞に向かって遊走するのかは、現時点では不明であり今後の検討が必要である。 (4)アデノウイルスを使用したMAPKカスケード活性化実験では、マトリックスメタロプロテイナーゼの中で、MMP-9は主にERK経路でコントロールされているのに対して、MMP-13はP38経路で制御されており、両者は異なる経路で支配されていることが判明した。 この結果は、線維化溶解(治療)に新しい視点をもたらすばかりではなく、癌細胞の転移のメカニズム解明に寄与し、その予防に治療にも役立つと考える。
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