研究課題/領域番号 |
11670524
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
武田 正 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (10254393)
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研究分担者 |
西口 修平 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10192246)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | レドックス / C型肝炎 / インターフェロン / レドックス制御 |
研究概要 |
培養細胞(Jurcat cell line)を用い、H_2O_2を培地に添加した際のシグナル伝達の変化について検討した。酸化ストレスのシグナル伝達に重要な役割を持っているシグナル伝達分子としては、NFkB(Nuclear factor kB)あるいはSTAT3(Signal transducer and activator of transcription 3)が知られている。これらの分子は酸化的ストレスを受けると、リン酸化され、活性化されることが知られている。そこで我々はSTAT-3やIkBのリン酸化を指標として、細胞内のレドックス環境の評価をおこなった。具体的方法を述べると、RPMI 1640(+10%FBS)培地で培養したJurcat cellsにH_2O_2を添加し、一定時間培養後、細胞内蛋白を回収し、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を行いIkBおよびSTAT3に対する抗体およびリン酸化特異的抗体を用い、Western blottingによる検出を試みた。その結果、H_2O_2の処理時間および濃度は100mM、10-30分間の処理が適当であることがわかった。この条件を参考にし、健常人の末梢血単核球およぴC型肝炎患者における末梢血単核球を対象とし検討を行なっている。酸化的ストレスによるNO量の変動あるいは酸化(カルボニル化)蛋白質の量的変動についても検討を行う予定である。実際の生体内でのレドックス制御が抗ウイルス作用に関連を有するか検討した。C型慢性肝炎患者の末梢血単核細胞を採取し培養をおこない、レドックス制御因子であるグルタチオンとインターフェロンを単剤あるいは併用を行い、抗ウイルス蛋白にいかに影響するか検討した。インターフェロン単独に比べ、グルタチオン10^<-3>M併用した場合、2',5'-oligoadenylate synthtase活性は1.8倍上昇し(p<0.05)抗ウイルス効果が増強することがわかった。C型慢性肝炎患者に対するインターフェロンα治療時にグルタチオンを併用した場合投与中のHCVRNA消失率が単独群に比べ高いことがわかった。これらの結果は生体内のレドックス環境を維持することがインターフェロン治療の効果に関連することが示唆され、治療に応用可能と考えられた。
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