研究課題/領域番号 |
11670526
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
荒川 哲男 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60145779)
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研究分担者 |
藤原 靖弘 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (40285292)
樋口 和秀 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20218697)
TOMINAGA Kazunari Osaka City university, Graduate School of Medicine, Department of Gastroenterology, assistant professor (80336768)
WATANABE Toshio Osaka City university, Graduate School of Medicine, Department of Gastroenterology, assistant professor (50336773)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | アラキドン酸カスケード / 細胞増殖 / 細胞内情報伝達 / COX / サイトカイン / 大腸癌細胞 / アデノウイルス / MAP kinase / 遺伝子治療 / AP-1 / 胃癌細胞 / アポトーシス / アデノウィルス / PPAR / バレット腺癌 / 細胞周期 / ODC / プロスタグランジン / 転写因子 / 炎症性サイトカイン |
研究概要 |
消化管由来培養上皮細胞(RGM1)を用いて、種々のサイトカイン・増殖因子刺激下において、その細胞増殖の観点からみた細胞内情報伝達系のひとつであるmitogen activated protein (MAP) kinasesの活性化およびその活性化経路ならびにprostaglandin (PG)の合成酵素であるcyclooxygenase (COX)-2の発現とその伝達経路について検討した。すなわち、胃癌のpathogenのひとつと認定されたH.pylori惹起生胃炎において、胃粘膜組織において関連するサイトカイン:IL-8、IL-1β、TNF-αにおいて、MAP kinasesの活性化と細胞増殖との関連性について検討した。一方増殖因子のひとつであるHGF刺激によるCOX発現とMAP kinasesの活性化、さらには細胞増殖における影響について検討した。 また、アランキドン酸カスケード代謝産物であるPGJ2をそのリガンドのひとつとする核内受容体:peroxisome proliferator-activated receptor-γ(PPAR-γ)は、近年癌細胞増殖制御に重要な役割を担うとされている。そこで、樹立化されている食道粘膜上皮由来扁平上皮癌細胞(TE-1)ならびにバレット上皮由来腺癌細胞(TE-7)を使用し、その蛋白質およびmRNA発現について検討した。上記で得られた基礎的結果をもとにし、PGJ2や、糖・脂質代謝に関与するtroglitazoneなどを用い、癌細胞増殖あるいはアポトーシス誘導能、さらには細胞周期におよぼす影響および各種agonistによる差異について詳細に検討した。 活性酸素の産生源とされる好中球について、その胃粘膜における役割については、不明な点も多い。そこで、各種疾患モデルにおける好中球浸潤と病態との相関性について検討し、好中球浸潤の指標であるmyeloperoxidase活性と細胞増殖との関連性についても検討した。 以上の検討結果から、アラキドン酸カスケード、好中球を中心とした活性酸素レベルから、胃粘膜上皮細胞の増殖とそのシグナル、さらには胃癌細胞増殖とその制御機構について、MAP kinaseあるいはCOXなどが重要であるあることが示され、学会および学術誌に報告した。
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