研究概要 |
Okamuraによって発見されたIL-18はIL-12と協同しTh2誘導を抑制しTh1型サイトカイン(IFN-γ)産生及びTh1型細胞への分化を強力に誘導すると考えられていた。当初申請者らは肺癌におけるIL-18の抗腫瘍効果解析のためIL-18Rα chain以外のIL-18受容体をクローニングしようと試みたがImmunexのSimsらによりIL-18Rβchainがクローニングされた。しかしながら申請者らがIL-18受容体をクローニングのため樹立したヒトNK細胞株(NKO)はDr.C.A.Dinarelloとの共同研究でIL-18受容体による解析に強い道具となった(PNAS 2000,JI 2001)。また申請者らはIL-18がIL-2と共同しTh2サイトカインであるIL-13をNK細胞及びT細胞から誘導されることを初めて報告した(JI,1999)。またその後申請者と中西らは別々にIL-18がIL-4,CD40 ligand(CD154)を介しIgE誘導に関与していると報告した(EJI,2000,Nature Immunol,2000)。 申請者はIgH(B cell)promoter(pEμIgH)及びkeratinocyte promoter(K5)を用いtissue-specific expression IL-18 transgenic(Tg)mouseの樹立した。これらのIL-18tgマウスを解析中したところある。IpEμIgH-IL-18TgマウスはTh2 response,K5-IL-18TgマウスはTh1 responseの傾向を示した(一部論文投稿中及び現在解析中)。IL-18がTh1/Th2の両方の誘導に関与していることが証明された。
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