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GDNF遺伝子組み込みアデノウイルスを用いたパーキンソン病遺伝子治療の試み

研究課題

研究課題/領域番号 11670628
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 神経内科学
研究機関岡山大学

研究代表者

柏原 健一  岡山大, 医学部附属病院, 講師 (80204387)

研究分担者 阿部 康二  岡山大学, 医学部, 教授 (20212540)
研究期間 (年度) 1999 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードパーキンソン病 / アデノウイルス / 神経栄養因子 / GDNF / IGF-1 / 遺伝子治療 / ラット / 黒質 / LacZ
研究概要

昨年度の研究では、アデノウイルスベクターを用いてlacZ遺伝子をラット脳内に注入し、発現される蛋白の発現部位、経時変化を検討した。本年度は、黒質で十分なlacZ遺伝子の発現がみられた条件下で、GDNF遺伝子組み込みアデノウイルスベクターを投与し、6-OHDA毒性に対するドパミンニューロンの保護効果を検討した。また、変性抑制効果のメカニズムを調べ、神経細胞の変性、回復機序を検討する目的で、同じく神経栄養因子であるIGF-1の保護効果を検討した。
実験1:ラットの一側黒質背側に、GDNFまたはLacZ遺伝子を組み込んだアデノウイルス(それぞれAdGDNF、AdLacZ)を注入した。一週間後、6-OHDA8μgを同側内側前脳束に注入した。1週間後、断頭し、黒質のチロシン水酸化酵素(TH)陽性細胞を検出、ドパミンニューロン障害へのGDNF保護作用を検討した。その結果、AdLacZ注入側ではTH陽性細胞数が健側の約10%であるのに比べ、AdGDNF注入側では約40%と、有意に多く残存していた。AdGDNFの注入側では6-OHDAによる黒質ドパミンニューロンの脱落が抑制されたと考えられた。一方、抗GDNF抗体を用い、AdGDNFによるGDNF発現を調べたところ、注入側黒質においてGDNFの発現が確認された。これらのことからAdGDNFの黒質近傍への注入により、黒質でGDNFが産成され、6-OHDAによる黒質ドパミンニューロンの脱落が抑制することが確認された。
実験2:神経栄養因子導入による遺伝子治療の可能性を広げる目的で、IGF-Iの黒質ニューロン保護効果を同様のモデル動物を用い検討した。一側内側前脳束に6-OHDAを注入後、IGF-1を1日あたり1または10μgをミニポンプを用い14日間脳室内に注入した。この後アポモルフィンを投与して行動を観察したところ、IGF-1投与群では用量に比例して過敏行動が生じなくなっていた。黒質のTH陽性ニューロンは同様に脱落していた。本実験条件下ではIGF-1はドパミンニューロンの脱落を防げないが、神経終末での受容体感受性の変化を抑制したと考えられた。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kashihara K.: "Effects of repeated methyl levodopa administration on apomorphine sensitivity"Neuroscience Research. 38. 273-279 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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