研究課題/領域番号 |
11670643
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
若山 吉弘 昭和大学, 医学部, 教授 (40138467)
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研究分担者 |
自見 隆弘 昭和大学, 医学部, 助教授 (30196654)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | aquaporin4 / Duchenne dystrophy / Fukuyama dystrophy / protein / genomic DNA / mRNA / depletion / mechanism / Duchenne筋ジストロフィー症 / 福山型筋ジストロフィー / 骨格筋細胞膜 / feeze fracture replica / orthogonal arrays / PCR / RT-PCR |
研究概要 |
骨格筋細胞膜には水チャンネル蛋白の一つaquaporin4(AQP4)が存在する。これは凍結割断レプリカの電顕的研究でorthogonal arrays(OAs)として観察され、OAsはDuchenne筋ジストロフィー症(DMD)や福山型筋ジストロフィー症(FCMD)の筋細胞膜で著減している。本研究では抗AQP4抗体と抗dystrophin(DYS-1)抗体、抗β-spectrin(β-SPC)抗体でDMDやFCMD生検筋を含む骨格筋(DMD6例、FCMD4例、筋緊張性ジストロフィー5例、肢帯型筋ジストロフィー1例、重症筋無力症1例、正常対照筋6例)を免疫染色した。その結果DMD筋やFCMD筋では抗AQP4抗体による染色性が著減していたが、なかにはAQP4が正常レベルで発現している筋線維が散見された。また抗DYS-1抗体ではDMD筋は染色されずFCMD筋ではほぼすべての筋線維の周辺部が染色され、抗β-SPC抗体では両疾患筋ともほぼ全筋線維が染色された。正常対照筋や疾患対照筋は3種の抗体で筋細胞膜が連続性に染色された。イムノブロットでも抗AQP4抗体の認識する約30kDaのbandはDMD筋、FCMD筋のホモジェネートではかすかに認められた。抗DYS-1抗体ではDMD筋とFCMD筋のホモジェネートを認識するbandはそれぞれ陰性と陽性であった。抗β-SPC抗体ではDMD筋、FCMD筋のホモジェネートともその認識する蛋白のbandの染色性は軽度に低下から正常レベルであった。上記と同数の遺伝子検索をすることに同意の得られた症例からの白血球と骨格筋から抽出したそれぞれゲノムDNAとRNAでそれぞれPCR法とRT-PCR法によりAQP4のゲノムDNAとRNAレベルでの解析を行なった。DNAレベルではDMD筋、FCMD筋ともAQP4のゲノムDNAには異常は認められなかった。更にRNAレベルではDMD筋、FCMD筋のAQP4のmRNAは減少していた。従ってDMD筋、FCMD筋のAQP4の蛋白レベルでの減少は翻訳後の事象ではなくmRNAの減少によるものであることが示唆された。
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