研究課題/領域番号 |
11670737
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
柴崎 正修 筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (30049233)
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研究分担者 |
有波 忠雄 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (10212648)
浜口 秀夫 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (00091918)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | アトピー / 遺伝子 / 喘息 / ゲノム / 連鎖解析 / ゲノムスキャン / アレルギー / 小児喘息 / 気管支喘息 / 全ゲノム解析 / ヒトゲノム計画 / DNA / ダニアレルギー |
研究概要 |
緒言:アトピー性疾患のような多因子遺伝の遺伝子座を同定するためには全染色体レベルでの系統的な検索が不可欠である。1996年、Danielsらは英国系白人で全ゲノム解析を行い、4番染色体(D4S426)、11q13、13q14.1-q14.3、16番染色体(D16S289)に認められたと報告した。以後、欧米系白人を中心に全ゲノム解析がなされ、現在では、候補遺伝子が存在する可能性のある連鎖領域が20カ所以上報告されている。我々は、日本人小児喘息患者で、DNA多型マーカーを用いて気管支喘息/アトピー形質との連鎖を解析した。 対象と方法:小児気管支喘息患者(喘息と診断され、かつダニ特異的IgE値が同年齢の平均の+1SD以上の患者)を発端者とする47家系の67罹患同胞対を一次スクリーニングの対象とし、Research Genetics社の、Human Screening Setを用いて全染色体上に平均約10cM間隔で存在する386個の遺伝マーカーと気管支喘息との連鎖を罹患同胞対法により解析する。連鎖解析のプログラムとしてGene Hunter、SPLINKを用いた。本研究は筑波大学倫理委員会により承認され、研究対象者からはインフォームドコンセントを得た。 結果:有意の連鎖は5q31-q33(最大ロッド値;MLS=4.3)、4q35(MLS=2.74)、13q11(MLS=2.87)に認められた。その他にも、6p22-p21.3(MLD=2.13)、12q21-q23(MLS=1.92)、13q14.1-q14.3(MLS=1.93)に連鎖が認められた。 結論:日本人小児喘息児で、アジア人種で初めての全ゲノム解析が行われた。遺伝子多型は人種・民族差が強く、アジア人は欧米、アフリカ、ラテン人とは異なる連鎖パターンを示すことが予想されたが、今回の結果から、白人と日本人では、気管支喘息/アトピー、の発症に関与する遺伝子多型に大きな類似性があることが示唆された。
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