研究課題/領域番号 |
11670759
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
久保田 優 京大, 医学(系)研究科, 助教授 (20142292)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | アポトーシス / 白血病 / 抗癌剤 / NF-κB / IκB-α / プロテアソーム |
研究概要 |
1.人白血柄細胞株を用いた研究 (1)我々の研究室で樹立したApoptosis耐性株では、野生感受性株に比べ、抗癌剤刺激によるNF-κB活性化が著しく低下していた。 (2)IκBαの分解を抑制しNF-κB活性化を阻害する働きを持つProteasome inhibitorの前処理より抗癌剤によるApoptosisは著しく阻害された。 (3)NF-κBの核移行を阻害する薬剤、SN50により抗癌剤によるApoptosisは、およそ70%抑制された。 2.患者から得た白血病細胞を用いた研究 (1)患者白血病細胞をin vitroで抗癌剤で刺激すると、Apoptosisの誘導に先駆けてNF-κBの活性化が観察された。NF-κBの活性化は培養細胞同様、IκBαの燐酸化と分解の過程をへておきることも判明した。しかし、生体内で抗癌剤を投与する系では明らかなNF-κB活性化を検出しえなかった。 (2)患者白血病細胞をin vitroで抗癌剤で刺激する系においても、培養細胞同様、活性酸素産生阻害剤PDTCやチロシン燐酸化阻害剤ハービマイシンはApoptosisの誘導を阻害した。しかし、Proteasome inhibitorは培養細胞と異なりApoptosis誘導阻害効果をもたなかった。Proteasome inhibitorはそれ自体で反対に有意のApoptosis誘導効果を示した。 以上の一連の結果より、NF-κB活性化が抗癌剤によるApoptosis誘導の系に果たしている役割は培養白血病細胞と患者白血病細胞では異なる可能性が示唆された。
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