研究課題/領域番号 |
11670761
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷池 雅子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30263289)
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研究分担者 |
毛利 育子 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
島 雅昭 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10252660)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | twitcher / オリゴデンドログリア / 脱髄 / アポトーシス / TUNEL / TNF-α / ミクログリア / ネクローシス / カスパーゼ / pi-GST |
研究概要 |
twitcherはガラクトシルセラミダーゼ酵素欠損による遺伝性脱髄症クラッベ病のモデルマウスである。日令30以降、中枢神経系においてオリゴデンドログリア数が減少し、進行性の脱髄に認められる。 初年度は、オリゴデンドログリアの形態変化、TUNEL法、免疫電顕、DNA ladderの証明により、twitcherの大脳皮質・白質におけるオリゴデンドログリアがアポトーシスによって消失していることを証明した。また、脊髄ではオリゴデンドログリアはアポトーシスというよりもむしろネクローシスにより死滅していることを見い出し、本態的な欠失は同一であっても脳の部位によってオリゴデンドログリアの二次的な障害経路が代わりうる可能性が示した。 第2年度は、培養系においてオリゴデンドログリアのアポトーシスを誘導することが知られているTNF-αがtwitcherにおいて発現しているかどうかを調べ、その発現と脱髄病変との関連を検証した。TNF-αは、野生型ではいかなる年令においても発現していなかったが、twitcherにおいてはおいて脱髄の進行とともに活性型ミクログリア/マクロファージにTNF-αの発現が誘導され、しかも大脳よりも小脳・脳幹において発現が顕著であった。また、TNF-α陽性ミクログリアが多数認められる小脳白質や脳幹ではアポトーシス変化を示すオリゴデンドログリアが多数認められ、続発する脱髄病変も広範囲で高度であった。以上より、脱髄が高度な小脳/脳幹ではオリゴデンドログリアのアポトーシスはTNF-α経路を介している可能性があると考えられた。
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