研究課題/領域番号 |
11670778
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
森本 哲 (2001) 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (30326227)
和田 紀子 (2000) 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (80295667)
日比 成美 (1999) 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20228745)
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研究分担者 |
森本 哲 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (30326227)
和田 紀子 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (80295667)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | EBウイルス関連末梢T細胞性悪性リンパ腫 / EBV-PTCL / LMP1 / サイトカイン / EBV / EBV関連末梢T細胞性悪性リンパ腫 / LMP-1 / NFκ-B / 関連末梢T細胞性悪性リンパ腫 / LMP1遺伝子 / B95.8 / 30bp deletion |
研究概要 |
EBウイルス(EBV)関連末梢性T細胞性悪性リンパ腫(EBV-PTCL)は、EBVの感染したT細胞が単クローン性に増殖した悪性リンパ腫で、高熱、汎血球減少、肝障害、凝固障害、血球貧食症候群など特有の臨床症状を呈する予後不良の疾患である。T細胞に感染したEBVはT細胞の腫瘍化のみならず細胞障害活性やサイトカイン産生といった機能発現にも影響を与えていると考えられる。特にEBVのたんぱく質であるLMP1は、がん遺伝子としての活性を持つこと、T細胞におけるサイトカイン産生の重要なファクターであるNF-κBを活性化させる作用を有することから、LMP1の役割がEBV-PTCL発症との関わりで注目された。 本研究の結果、EBV-PTCL患者から得られたLMP1遺伝子では、コントロールに比し、共通した8箇所のアミノ酸置換と10アミノ酸のdeletionが全例に認められるという特徴があることが明らかとなった(Q189P, S192T, G212S, S309N, Q322N/H/I, Q334R, L338S, S366T)。このことから、特殊なLMP1遺伝子の変異を持つEBVがEBV-PTCLの発症に一役かっている可能性が示唆された。また、LHP1のNF-κBに対する活性化能を、EBV-PTCL由来のLMP1とコントロールで比較すると、EBV-PTCLから得られたLHP1ではNF-κBを活性化する力が有意に強いことが確認された。以上から、EBV-PTCLを発症させていたEBVは、特徴的なLMP1遺伝子の変異を有していることが多いこと、そしてそうした変異LMP1を有するEBVが感染したT細胞をtransfomationし、その強いNF-κB活性化を介して、EBV-PTCLで観察される大量のサイトカイン産生を促している可能性が示唆された。
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