研究課題/領域番号 |
11670789
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
星 順隆 (2002) 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20057011)
内山 浩志 (1999-2001) 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10168718)
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研究分担者 |
柳沢 隆昭 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40333091)
湯坐 有希 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (30277090)
内山 浩志 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10168718)
星 順隆 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20057011)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 接着因子 / 造血幹細胞 / 造血肝細胞 / costimulatory signal |
研究概要 |
臍帯血幹細胞移植におけるHLA制約解除に関する研究 本研究の目的は、臍帯血幹細胞をin vitroでexpansionすると同時にin vitroにて擬似胸腺環境を作り上げ、移植片として自己として認識しうる免疫寛容細胞を種々の接着因子をブロックすることによって教育誘導することである。本方法の現実は、HLAに拘束されずに、同種幹細胞移植の適応枠を全適応患者に広げ、さらにドナーへの負担を皆無にする有用性の高い理想的な治療戦術を可能とさせるものである。 我々が開発したポリビニル基結合ヘパリン(PV-ヘパリン)を用いて人工骨髄環境の開発を試みた。PV-ヘパリンは、ヘパラン硫酸のin vivo存在形式を再現したものであり、その造血幹細胞増殖に関する効果は、in vivoの状態を反映し得ると考えた。まずはじめに、ヘパラン硫酸をコーティングしたプレートを用い、各種サイトカインを加えた場合と加えなかった場合の前培養を行ってからコロニーアッセイを行い、造血幹細胞の数の比較を行った。その結果、ヘパラン硫酸は各種サイトカインの造血幹細胞の増殖を増幅しないことが判明した。さらに、ヘパラン硫酸と同様に骨髄環境を形成しているコラーゲン、ラミニン、フィブロネクチンを同様にあわせてコーティングしたプレートの造血幹細胞増幅能を検討したところ、やはりいずれも増幅結果は得られなかった。以上より、ヘパラン硫酸は擬似胸腺環境作成においては有用ではないことが示唆された。 さらに、骨髄、末梢血、臍帯血幹細胞における各種接着因子の発現を比較検討し、それぞれの幹細胞の特性について検討することによって、擬似骨髄環境しいては擬似胸腺環境作成における接着因子の役割について検討した。その結果、末梢血中CD34陽性細胞においてはCD49dの発現の減少、SLeXの発現の増強を認めた。従来、末梢血幹細胞は、臍帯血幹細胞より分化したものとされており、SLeXが幹細胞の未熟な段階での分化に関与している可能性が示唆された。今後は、SLeXの発現に関与するリガンド、細胞外基質の研究を進める必要があると考えられた。
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