研究課題/領域番号 |
11670793
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
洲鎌 盛一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10154452)
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研究分担者 |
長谷川 頼康 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60256435)
大橋 十也 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60160595)
井田 博幸 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90167255)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | MPS VII / Gaucher disease / krabbe病 / MLD / Krabbe病 |
研究概要 |
遺伝性代謝異常症の中枢神経症状の発症様式にはオリゴデンドロサイトの障害による脱髄やニューロンの壊死、脱落などが存在する。脱髄性疾患の一つに異染性白質変性症(MLD)が知られているがこの疾患は発症時期により幼児型、若年型、成人型に分類されている。成人型は他の亜型と異なり神経症状より精神症状が全面にでることを特徴としている。本症のgenotype-phenotypeの関係を明らかにするため日本人成人型MLDの遺伝子変異を同定した。また、遺伝性代謝異常症の中枢神経症状の治療法として現在のところ当該欠損酵素の遺伝子導入が試みられているが明らかな効果は得られていない。そこでニューロンにin vivoあるいはin vitroでneurotrophic factorをアデノウイルスをベクターとして遺伝子導入することがニューロンの壊死あるいは変性を防げるかを検討した。 日本人成人型MLD患者3例においてはいずれもG99D/T409Iのcompound hetrozygoteであった。G99D変異は日本人においては最も頻度の高い変異であることからT409I変異が成人型MLDを規定する変異であることが考えられた。in vivoにおいてneurotrophic factorの一つであるGDNF遺伝子を顔面神経モーターニューロンに導入したところ壊死を防ぐことができた。またin vitroでグリア細胞由来のneurotrophic factorを遺伝子導入したところ脊髄損傷部位の神経細胞の変性を防御できた。以上の事から遺伝性代謝異常症の神経細胞が原因で発生する神経症状の治療にはneurotrophic factorが有用であることが示唆された。
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