研究課題/領域番号 |
11670854
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
堀尾 武 関西医科大学, 医学部, 教授 (90026914)
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研究分担者 |
井上 陽子 関西医科大学, 医学部, 助手 (60278611)
橋本 洋子 関西医科大学, 医学部, 講師 (70257955)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | アトピー性皮膚炎 / 紫外線療法 / PUVA療法 / NC / Ngaマウス / 光化学療法 |
研究概要 |
アトピー性皮膚炎は、皮膚科領域では最も多い疾患であるが、近年とくに患者数の増加と重症化、遷延化の傾向がうかがわれる。アトピー性皮膚炎の治療はステロイド外用が主体であるが、われわれは過去10年以上にわたって、補助療法として数多くの重症患者に、8-methoxypsoralen内服投与とUVA照射によるPUVA療法ないしはUVB単独照射療法を行い良好な結果を得てきた。今回、アトピー性皮膚炎の光線療法を確立する目的で、自験108例における治療内容と臨床効果、検査結果への影響などを解析した。患者は、20才代が半数以上を占め、男女比は7:2であった。すべて入院治療とし、8-MOP30mg投与後にUVAを2〜6J/cm^2照射した。1週間に3回治療し、80%の患者が計10〜30回治療、UVA総量約100J/cm^2をうけた。治療効果を重症度スコアの変化でみると、PUVA療法開始後4週間(12回治療)まで直線的に症状が改善し、以後はプラトーに達した。症状の改善に伴って血清LDH値が減少したが、IgE値、末梢血好酸球数には変化がみられなかった。副作用で治療を変更した患者はなかった。 次に、アトピー性皮膚炎のモデル動物とされているNC/Ngaマウスの皮膚炎に対するPUVA療法の効果を検討した。週に3回、計12回、PUVA単独の治療を行った。3回の治療で効果が発現し、中止4週後も効果が持続していた。さらに、発症前からのPUVA療法で発症予防効果もみられた。 結論として、内服PUVA療法は成人の重症アトピー性皮膚炎に対して有用性の高い治療法と考えられる。PUVA療法の効果は、アトピー性皮膚炎のモデルマウスによっても確認された。
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