研究課題/領域番号 |
11670924
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
井上 猛 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (70250438)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 覚醒剤 / 精神分裂病 / 興奮性アミノ酸 / 情動 / 不安 / 攻撃性 |
研究概要 |
Methamphetamine(MAP)隔日漸増投与によっで慢性覚醒剤中毒モデルを作成し、攻撃性の増強に覚醒剤反復投与が影響するかどうかを検討した。MAP反復投与したラットのケージに生食(生理的食塩水)反復投与したラットを置くと、MAP反復投与ラットによる顕著な攻撃行動が認められ、さらに雄の性行動が認められた。生食反復投与ラットのケージに生食反復投与ラットを置いた場合には、攻撃行動も性行動もあまりみられなかった。したがって、MAPを大量反復投与したラットでは、異常な攻撃行動も性行動も顕著にあらわれた。恐怖条件付けストレスによって観察される不安行動もMAP反復投与ラットで増強してみられた。 MAPの不安行動に対する効果はドーパミン2受容体遮断薬によって減弱したが、興奮性アミノ酸拮抗薬によっては影響をうけなかった。 さらに、グルタミン酸放出抑制剤であるMS-153を投与し、不安行動の発現に対する影響を検討した。MS-153は用量依存性に恐怖条件付けの獲得過程を抑制し、さらにいったん獲得した不安行動に対しても抑制効果を示した。これらの結果は、内因性のグルタミン酸の機能を抑制することが不安・恐怖の獲得の抑制につながることを示唆している。 扁桃体、視床背内側核破壊の不安行動の発現に対する影響を検討した。その結果、両側扁桃体あるいは両側視床背内側核破壊は恐怖条件付けの獲得過程と発現過程の両過程を抑制したを抑制した。以上の結果は、扁桃体と視床背内側核が不安行動において重要な役割をはたしていることを示唆している。 グルタミン酸神経伝達とも関連を有するproteinkinase Cの阻害剤であるstaurosporineを慢性投与したところ、恐怖条件付けの発現過程は影響をうけなかったが、獲得過程は抑制された。
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