研究課題/領域番号 |
11670955
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
続 佳代 札幌医科大学, 医学部, 助手 (60207420)
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研究分担者 |
深津 亮 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (10113614)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / アミロイドβ蛋白 / アミロイド形成阻害蛋白 / 培養細胞 / APP遺伝子 / リポソーム法 / クロロキン / in vitro model |
研究概要 |
アミロイドβ蛋白(Aβ)の凝集、沈着が惹起されるin vitroのモデルに、アミロイド形成阻害蛋白(iAβ5:LPFFD)遺伝子を毒性が少なく、効率の良い遺伝子導入法を検討し、ネオマイシンにより選択される遺伝子導入細胞を大量に調整した。stableに発現する実験系において、Aβ分子種との関わりあいを明らかにするために、病理学的、免疫病理学的、生化学的検討を加えた。 1.病理学的検討:遺伝子導入培養ヒト筋細胞にlysosomotropicな薬剤であるクロロキンを添加し、細胞の形態を観察した。添加12時間後より細胞質内に特有な空胞が見られ、時間の経過とともに空胞は細胞質全体に広がり、24時間後には細胞質のほとんどに観察された。 2.免疫病理学的検討:クロロキン添加培養ヒト筋細胞を冷メタノールで固定し、抗iAβ5、BC42、BC40抗体を用いて蛍光抗体法を行った。遺伝子を導入していないコントロール細胞ではBC42、BC40が、細胞質、特に空胞および空胞周囲を顆粒状に染色した。この所見はBC40よりBC42で明瞭となった。iAβ5導入細胞ではBC42、BC40の染色性は弱くなった。抗iAβ5抗体は細胞質全体を顆粒状に染め、BC42、BC40で染色される陽性構造物の局在と一部一致した. 3.生化学的検討:iAβ5導入前後でクロロキン添加培養細胞の細胞各画分を調整し、Western blottingにより検討した。いずれの場合もクロロキン添加により、4KのAβと思われるバンドが検出され、コントロール細胞ではBC42でより明瞭になった。遺伝子導入細胞のミトコンドリアル画分に15Kのバンドが検出された。このバンドは抗iAβ5、BC42、BC40抗体で検出されることより、AβとiAβ5が結合している状態で存在していると考えられた。in vitro binding assayにおいてもiAβ5はAβ1-42に選択的に結合していることが明らかとなった. 本実験での基礎的研究を生かし、ADのin vivoモデルと考えられるクロロキンミオパチーラットの筋病変局所で、効率よく発現させる方法を検討中である.
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