研究課題/領域番号 |
11670967
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
笠原 洋勇 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (60056950)
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研究分担者 |
三宮 正久 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20317960)
高梨 葉子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (90266643)
中西 達郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10287261)
KADA Hirohide The Jikei University School of Medicine MEDICAL DEPARTMENT, RESEARCHER
NUKARIYA Kazutaka The Jikei University School of Medicine MEDICAL DEPARTMENT, LECTURER
HASHIZUME Toshihiko The Jikei University School of Medicine MEDICAL DEPARTMENT, ASSISTANT
忽滑谷 和孝 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00218257)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 健常老人脳 / 追跡研究 / 画像 / ベントン視覚記銘検査 / アルツハイマー病 / MWTV / CMI / T_2HSI / 海馬 / 痴呆 |
研究概要 |
痴呆の早期発見、痴呆の治療導入、痴呆の予防に関する研究は、高齢者の増加を背景にして早急に解決されなければならない重要な課題である。痴呆の成因を解明する研究は過去20年間、急速な進歩をみたが、原因に相当することについてはごく一部しかわからず、不明な点が多い。 1982年以来開始した健常老人脳の画像追跡研究を実施した結果、10年後には15%の痴呆と20〜25%が死亡するという結果が得られた。痴呆の発症期間は追跡開始後5,6年であり、痴呆と非痴呆を判別関数を用いて比較した結果、痴呆になる人は、高齢・女性・第3脳室最大径・ベントン視覚記銘テストの誤数が抽出された。 この結果は従来言われているアルツハイマー病の危険因子と一部一致しており、一定の信頼をおいてよい結果であると考えられる。発症過程を早期に予測する確率は信頼のおけるものであるかどうか現在検討中である。 そして注意深い経過観察により、アルツハイマーの発症過程を遅らせることが出来るかどうかが、大きな課題である。また発病予測がされてからの追跡はどのような方法がよいか、確立される必要がある。 今後の研究課題は、痴呆発見後の治療的介入の根拠の確立と、介入方法と介入後の成績を実証する必要がある。 アルツハイマーの初期を可能な限り鋭敏に発見する方法が一般化する必要がある。鋭敏な記憶の遅延再生を明らかにする検査方法として、今回は動物、植物、果物などの図型を導入したが、ベントン視覚記銘テストとは異なる結果を得ており、よりアルツハイマー病発症を捉える鋭敏さが得られている可能性がある。コリンエステラーゼ阻害薬が一般的となった今日、積極的治療開始時の判定を確立する手段となり得る可能性が出てきた。
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