研究課題/領域番号 |
11671006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松岡 雅雄 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (10244138)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 成人T細胞白血病 / ヒト白血病ウイルスI型 / 多段階発がん / メチル化 / 免疫不全 / ナイーブTリンパ球 / ヒトT細胞白血病ウイルスI型 / 腫瘍化機構 / ヒトレトロウイルス |
研究概要 |
1)成人T細胞白血病(adult T-cell leukemia : ATL)細胞におけるメチル化の異常を明らかにするためにDNA methyltransferase遺伝子の発現を解析したところ細胞株、新鮮白血病細胞においてDnmt1の発現抑制が認められた。一方、de novo methylationに関連するDnmt3に関しては発現抑制は認められず、ATLにおける発がん機構においてDnmt1発現抑制がメチル化の異常、ひいては低メチル化による発現増強、ゲノム不安定化をもたらしているものと考えられた。今後は、Dnmt1発現抑制機構の解明、メチル化異常の標的遺伝子の単離を行っていく予定である。 2)HTLV-I感染者における免疫不全状態の機序を明らかにするために解析を行い、HTLV-I感染者では特異的にナイーブTリンパ球の減少が見られ、一方、メモリーTリンパ球は増加していることを明らかにした。胸腺機能の指標であるT-cell receptor gene excision circle(TREC)をsequence detectorを用いて定量したところHTLV-I感染者では胸腺レベルにおけるTリンパ球の産生障害が認められることが明らかとなった。このようなナイーブTリンパ球の減少による免疫不全の結果としてHTLV-I感染者ではEpsten-Barr VirusのDNA量が増加していることを示した。このようなHTLV-I感染による免疫不全はATLの発症にも関連していると考えられる。
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