研究課題/領域番号 |
11671031
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
河内 裕 新潟大学, 医学部, 助教授 (60242400)
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研究分担者 |
折笠 道昭 新潟大学, 医学部, 教授 (30185681)
清水 不二雄 新潟大学, 医学部, 教授 (40012728)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 糸球体 / 上皮細胞 / スリット膜 / ネフリン / 蛋白尿 / 5-1-6抗体 / ZO-1 |
研究概要 |
本研究課題では、糸球体上皮細胞足突起間のスリット膜の構造、機能の解析を目的として研究を行い、(1)スリット膜と緒合し、蛋白尿惹起能をもつ5-1-6抗体は、フィンランド型先天性ネフローゼ症候群の責任遺伝子の遺伝子産物として同定されたネフリンの細胞外ドミナントを認識していること。(2)ネフリンはスリット膜の構成蛋白であること。(3)蛋白尿出現時、ネフリンの発現量が低下していること。(4)ネフリンは、糸球体透過性制御の維持には重要であるが、スリット膜構造維持には、不可欠ではないこと。(5)蛋白尿発症時、ネフリンだけでなくスリット膜の基部に存在するZO-1、並びに家族性ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の原因遺伝子の遺伝子産物であるポドシンの発現が低下していることなどを明らかにした。これらは、主にラットモデルを用いた検討であるが、ラットでの検討の際に不可欠であるネフリン、ポドシンのラットホモログのクローニングを行い、Gen Bank登録を行った(Gen Bank AF161715,AY039651)。また、ネフリン、ポドシンの分子性状の理解のため、ラット胎児を用いた発生機序の解析を行った。また、糸球体上皮細胞機能低下と増殖性腎炎進展との関わりについての検討を行い、ネフリン発現が早期に低下している群では、増殖性腎炎は増悪し、進行性の経過をたどることを明らかにした。これらの研究成果は、1999,2000,2001年の米国腎臓学会、日本腎臓学会で報告し、Kidney Int2000年5月号、同2001年12月号などに発表した。本研究課題での一連の検討で、スリット膜の透過性制御機能維持には、ネフリン、ZO-1、ポドシンの協調的発現が重要であることが明らかになった。
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