研究課題/領域番号 |
11671032
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
成田 一衛 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (20272817)
|
研究分担者 |
上野 光博 新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (90260546)
西 慎一 新潟大学, 医学部附属病院, 助教授 (70251808)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2001年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | IgA腎症 / 遺伝子多型 / 高血圧 / アンジオテンシノーゲン / FcR受容体 / 多価免疫受容体 / ウテログロビン / α-adducin / Polymeric immunoglobulin receptor / Fcα receptor / Uteroglobin / α-Adducin / アンジオテンシンノーゲン / IFN-γ / gene polymorphism / TGF-β1 / MCP-1 / Renin-angiotensin system / STAT1 |
研究概要 |
日本人に最も多い原発性糸球体腎炎、IgA腎症の発症と進展に関わる遺伝的な背景を解析した。IgA分子の受容体であるFcαRやasialoglycoprotein receptor(AGPR)に関する基礎的研究は行われたが、ヒトIgA腎症でこれらの分子が病的意義を持つかどうかは不明である。本研究では多数例の腎生検組織像が明らかな症例からDNAを抽出し、IgA分子の産生・代謝に関わる遺伝子の多型をスクリーニングした。IgA腎症230例を含む520症例を解析し、その結果、polymeric immunoglobulin receptorをコードする遺伝子に多型がみられ、IgA腎症症例では健常対照者およびIgA腎症以外の腎炎患者に比較して、有意に遺伝子変異の確率が高いことを発見し、報告した。また、FcαR遺伝子のプロモータ領域に3カ所の一塩基多型を同定し、IgA腎症とIgA腎症以外の糸球体腎炎の患者で遺伝子頻度、haplotype頻度を比較したが、有意差を認めないことを報告した。 また、腎炎進行の機序についても、レニン-アンジオテンシン系、Sa遺伝子など高血圧に関連すると考えられる遺伝子や、TGF-β1やMCP-1などの炎症のメディエータの遺伝子の多型との関連を解析した。その結果、アンジオテンシノーゲン遺伝子のプロモーター領域の多型が、IgA腎症の腎機能予後に影響することが明らかになった。また、ウテログロビン(Uteroglobin)遺伝子の多型が、IgA腎症の、特に尿蛋白の多い症例や高血圧のある、もともと予後が不良な症例において、予後に大きな影響を与えることを報告した。 今後はマイクロサテライトマーカーと領域を絞った一塩基多型(SNP)を用いて、全ゲノムを対照とした責任遺伝子の解明を行う。
|