研究課題/領域番号 |
11671037
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山崎 康司 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (20304347)
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研究分担者 |
山村 昌弘 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80252956)
槇野 博史 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50165685)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | B7-1 / 尿細管間質性腎炎 / MRL / lpr / トランスジェニックマウス / 尿細管間質病変 / T細胞 / トランスジェニック / ループス腎炎 / 馬杉腎炎 |
研究概要 |
進行性腎障害の共通した病変は尿細管間質性病変である。糸球体腎炎過程における尿細管間質病変形成における尿細管由来B7分子の役割を検討するために、自然発症ループス腎炎モデルであるMRL/lprモデルを用いて検討した。遺伝的背景を均一にするために5世代の戻し交配を行ない尿細管上皮細胞特異的にB7-1分子を恒常的に発現するMRL/lprマウスを作成した。8ヶ月齢で屠殺し、MRL/lpr/+、MRL/lpr/lpr-B7(-)、MRL/lpr/lpr-B7(+)の3群間で抗dsDNA抗体価、糸球体病変、血管病変、尿細管間質病変について比較検討した。MRL/lpr/lpr-B7(+)群ではMRL/lpr/lpr-B7(-)と同様に血中抗dsDNA抗体価は上昇し、免疫複合体型糸球体腎炎ならびに血管炎を呈した。しかし尿細管間質病変については尿細管周囲に単核球を主体とした細胞浸潤が著明に増加し、典型的な尿細管炎を示していた。浸潤細胞の主体はCD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞でとくにCD8陽性T細胞の増加が著明であった。これらの結果は尿細管上皮細胞上に発現したT細胞共刺激因子であるB7-1により浸潤したT細胞が活性化し、さらに尿細管上皮細胞に対する細胞障害性T細胞を誘導した可能性が示唆された。糸球体腎炎の進行過程において尿細管上皮細胞は浸潤T細胞との相互作用を介して尿細管間質病変形成に重要な役割を果たしているとともに、尿細管上皮細胞に過剰に発現するB7分子は尿細管特異的な炎症を惹起する可能性が示された。
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