研究課題/領域番号 |
11671042
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
|
研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
加藤 哲夫 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (70194834)
|
研究分担者 |
旭 浩一 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (60274966)
浅野 健一郎 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (20315659)
栗城 実 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00295411)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | TGF-b / Smad / メサンギウム細胞 / collagen / Fibronectine / TGF-β / Collagen / コラーゲン |
研究概要 |
目的と方法:慢性進行性腎疾患の進行に糸球体高血圧が関与していることはよく知られているがその機序については明らかでない点も多い。糸球体高血圧は糸球体の構成細胞に対し物理的な伸展刺激を与えると考えられるので、in vivoモデルとして腎メサンギウム細胞に対する機械的伸展刺激下での培養系を用いて、増殖因子および細胞外基質の遺伝子発現に対する影響を観察した。 結果:ラット培養メサンギウム細胞に対し、周期的な伸展刺激を与えた(毎秒1回、伸展強度5-20%)。I型コラーゲン、フィブロネクチンの遺伝子発現は、時間および伸展強度依存的に増加した。TGF-b遺伝子も増加したが、TGF-bに対する中和抗体を投与すると細胞外基質の遺伝子発現の増加が認められなかった。TGF-bの細胞内情報伝達物質のひとつであるSmadを検討する目的で、静的培養条件下でメサンギウム細胞にTGF-bを投与すると抑制性Smad(6および7)の増強が見られ、細胞外基質遺伝子の発現は3時間以内に投与前レベルに低下したのに対し、持続的な伸展刺激下ではメサンギウム細胞の抑制性Smad遺伝子発現が増加しないことが見出された。 考案:糸球体高血圧はメサンギウム細胞に対する伸展刺激によりTGF-bを介して細胞外基質の遺伝子発現を増加させ、進行性腎疾患の増悪因子のひとつとなる可能性が示唆された。進展刺激下では抑制性Smadの発現が抑制され、TGF-bのNegative Feedback機構の不全状態が持続的な細胞外基質遺伝子の発現増加に関与している可能性があると考えられる。
|