研究課題/領域番号 |
11671080
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
山田 正信 群馬大学, 医学部, 助手 (90261833)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | TRH / ノックアウトマスス / 高次脳機能 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
野生型マウス海馬、小脳のmRNAよりTRHノックアウトマウスmRNAを差し引いたサブトラクションcDNAライブラリーを作製し、PCR法を用いてTRHノックアウトマウスにて変化しているmRNA群を同定し塩基配列を決定した。100クローン以上解析した結果、数個の遺伝子がTRHによって制御されていることが判明した。同定された遺伝子は、細胞構造、シグナル伝達に関与する遺伝子、各種受容体遺伝子など多岐にわたっていた。この内、繰り返し同定された遺伝子の一つがCdk2 related kinaseのPftaire遺伝子であることが判明した。このPftaire遺伝子は、中枢神経、精巣に特異的に発現しており、神経突起の発育に重要とされるCdk5と強い相同性を持つ。Northern解析により、TRHノックアウトマウスの小脳Pftaire mRNAレベルは、野生型と比較して数倍低下していることが判明した。また、TRHノックアウトマウスの甲状腺機能低下症による影響を除くため、甲状腺ホルモンを連日補充し、同様の実験を行ったが、Pftaire mRNAレベルの低下は回復せず、Pftaire mRNAレベルはTRHにより直接制御されていることが明らかとなった。また、ヒト細胞株HTB-185にもPftaire mRNAは高発現しており、TRHの添加により時間依存性、容量依存性にPftaire mRNAの発現が増強した。また、その発現は、cGMPにより増強し、NOS阻害剤により、TRHによる増強は抑制された。一方MAPK阻害剤PD98058やCa拮抗薬Nimodipineでは、TRHによるPftaire mRNAの増強に影響を与えなかった。以上より、TRHによるPftaire mRNAの増強は、NO-cGMP系を介するものであることが判明した。
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