研究課題/領域番号 |
11671090
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
板倉 光夫 (2000) 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 教授 (60134227)
森谷 眞紀 (1999) 徳島大学, 医学部, 助手 (50301312)
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研究分担者 |
山岡 孝 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 助教授 (40263826)
吉本 勝彦 徳島大学, 医学部, 客員教授 (90201863)
板倉 光夫 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 教授 (60134227)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 活性型TGF-β1 / NOD-RGP-TGF-β1 / 自己免疫抑制 / グルカゴンプロモーター / 膵島細胞 / 1型糖尿病 / 移植免疫 / NODマウス / I型糖尿病 |
研究概要 |
本申請では、臓器特異的自己免疫疾患の一つである1型糖尿病の治療に直結する可能性があり、「自己免疫を抑制することを我々が証明したTGF-β1遺伝子による、膵β細胞破壊の予防機構を解明」し、さらに「自己免疫学的破壊に抵抗性を示す膵島の構築とその移植」に基く1型糖尿病の治療法の基礎を確立するために、トランスジェニックマウス(Tg)を用いて種々の実験を試み、以下の知見を得た。 1)NOD-RGP-TGF-β1(hemi)同士の交配によりNOD-RGP-TGF-β1(homo)を作成し、TGF-β1のシグナルが増強した場合の膵β細胞に及ぼす影響を検討した。その結果、hemiマウスと同様、糖尿病の発症は認められなかったが、糖負荷後の血糖値に明らかな耐糖能異常が認められた。また、血清インスリン値の低下、および膵β細胞の形態学的な異常を認め、胎生期から持続したTGF-β1のシグナルの増加が、膵β細胞の分化および形成、アポトーシスの誘導に重要であることを確認した。 2)NOD-RGP-TGF-β1(hemi)を糖尿病を発症しない異種マウスのC57BL/6に戻し交配し、C57BL/6の遺伝的背景下でTGF-β1をhomoで発現するTgを作製し、膵β細胞に及ぼす影響を検討した。その結果、NODマウスの遺伝的背景下と同様に、糖負荷後の血糖値、血清インスリン値、膵β細胞の形態に明らかな異常が認められた。このことより、両種マウスの交配系(F2インタークロス)を用いた多因子連鎖解析を行うことで、TGF-β1遺伝子のhomo発現下で、膵β細胞のアポトーシスの誘導に関与する遺伝子座位を解析することが可能であることを確認した。 3)NOD-RGP-TGF-β1の膵島細胞を「糖尿病発症NODマウス」および「STZ誘発糖尿病マウス」の腎皮膜下に移植し、移植膵島細胞の免疫学的破壊の防止にTGF-β1遺伝子を用いることができるか否か検討した。現在までに、Tgの腎皮膜下へのNODマウスの膵島細胞の移植では、リンパ球の浸潤は認められない。「糖尿病発症NODマウス」へのTgの膵島細胞の移植を継続して行っており、リンパ球による免疫学的馳破壊に対する抵抗性を検討中である。
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