研究課題/領域番号 |
11671142
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
山崎 弘資 旭川医科大学, 医学部, 講師 (20281884)
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研究分担者 |
笹嶋 唯博 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20109515)
稲葉 雅史 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (70151587)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 血管内皮細胞 / 中膜平滑筋細胞 / fransfilter co-culture system / 増殖因子 / アポトーシス / survival factor / transfilter co-culture system / 中腹平滑筋細胞 |
研究概要 |
これまで、イヌ血管移植実験において、PGE1が再内皮細胞化を促進すること、中膜温存内皮脱落血管モデル実験において、中膜由来のPGI2分泌が確認され、内皮再生に中膜平滑筋細胞の存在が関与することを示唆してきた.さらに、lipo化PGE1は中膜平滑筋細胞には取り込まれるが、血管内皮細胞には取り込まれないことも明らかにしてきた.本研究では、血管内皮細胞および中膜平滑筋細胞を初代培養し、Transfilter coculture ststemを用い、PGEIが中膜平滑筋細胞に作用し中膜平滑筋細胞から血管内皮細胞増殖因子を分泌させることにより血管内皮細胞増殖を起こすのか、あるいは別のメカニズムが関与しているのかを検討した。 中膜平滑筋細胞との共培養群のほうが血管内皮細胞単独培養群に比して血管内皮細胞増殖能は有意に高かったが、PGE1の濃度と血管内皮細胞増殖能の間に相関を認めなかったことより、中膜平滑筋細胞から血管内皮に対する何らかのgrowth factorが分泌されているが、これにはPGE1は関与しておらず、PGE1は血管内皮細胞増殖因子としての作用がないことが明らかとなった.また、血管内皮細胞減少率が、PGE1添加中膜平滑筋細胞共培養群で有意に低く、PGE1添加中膜平滑筋細胞共培養群でアポトーシスの出現率が有意に低かったことから、中膜平、滑筋細胞から血管内皮細胞のアポトーシスを抑制するようなsurvival factorが分泌されており、これにはPGE1が関与していることが示唆された.このような結果から、PGE1による静脈グラフト再内皮化促進作用は、中膜平滑筋細胞を介した血管内皮細胞増殖作用よりも内皮細胞安定化作用が関与していると考えられた。
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