研究課題/領域番号 |
11671145
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
原田 雄功 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (90292317)
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研究分担者 |
里見 進 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00154120)
窪田 和雄 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (40161674)
大内 憲明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90203710)
石田 孝宣 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70323011)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ^<99m>Tc-MIBI / PET / 放射線感受性 / P-糖蛋白質 / 腫瘍内新生血管 |
研究概要 |
【目的】多くの乳癌は放射線感受性が高く、再発乳癌の治療や乳房温存術後において、放射線照射は広く行われている。本研究では、乳癌の放射線感受性・耐性についてpositron emission tomography(PET)あるいはコンベンショナル核医学を用いて基礎的に解明することを目的とした。 【方法】(1)放射線感受性の異なる3種類のマウス乳癌モデルFM3A、MM48、Ehrlichを使用し、糖代謝放射性薬剤2-deoxy-D-[1-^<14>C]-glucose(^<14>C-DG)とTechnetiu-99m-methoxyisobutylisonitrile(^<99m>Tc-MIBI)の二重標識オートラジオグラフィー(ARG)を作成した上で、放射線照射による両者の腫瘍内集積分布の変化を解析した。(2)PETで用いられる2-deoxy-2-fluoro[^<18>F]-D-glucose(^<18>F-FDG)を用い、照射による集積分布の変化を^<99m>Tc-MIBIと比較検討した。(3)P-糖蛋白質発現細胞P388VCR移植マウスを用い、二重標識ARGによる^<99m>Tc-MIBI集積分布を検討した。(4)FM3A移植マウスを用い、^<99m>Tc-MIBI集積とCD34抗体染色される新生血管との関連について検討した。 【結果】(1)^<99m>Tc-MIBIの腫瘍内集積は、3腫瘍間の相違は認められなかった。しかしながら、^<14>C-DGに比し^<99m>Tc-MIBIは間質よりも選択的に癌細胞に集積する傾向が認められた。(2)放射線照射後の腫瘍の再増殖の際には、^<18>F-FDGより^<99m>Tc-MIBIの方が集積反応が鋭敏であった。(3)P-糖蛋白質の作用により、^<99m>Tc-MIBIが癌細胞より排出されることが確認された。(4)^<99m>Tc-MIBIの集積と腫瘍内血管新生には相関が認められた。 【考察】^<99m>Tc-MIBIは放射線治療後の効果判定に有用である可能性が示唆された。^<99m>Tc-MIBIは抗癌剤耐性の原因であるP-糖蛋白により腫瘍細胞外に排出されること、腫瘍内新生血管の分布に一致することより、腫瘍内^<99m>Tc-MIBI集積の程度は、乳癌の予後因子となる可能性があることが示唆された。
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