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癌浸潤・増殖および血管新生における血小板の病態生理学的意義

研究課題

研究課題/領域番号 11671181
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 外科学一般
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

相浦 若一 (相浦 浩一)  慶応義塾大学, 医学部, 助手 (00184010)

研究分担者 鈴木 慶一  慶応義塾大学, 医学部, 助手 (30296602)
上田 政和  慶応義塾大学, 医学部, 講師 (50142419)
研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード癌 / 血小板 / 浸潤 / 増殖 / 転移 / 相互作用 / 血管新生因子 / IL-8
研究概要

血小板は,悪性腫瘍における転移形成に関与している可能性があり,IL-8は近年癌浸潤・増殖に深く関わっていることが報告さた.そこで,腫瘍細胞のIL-8産生能を実際に血小板が修飾するのかどうかを,ヒト腫瘍細胞株を使用しin vitroにて明らかにした.分離した血小板と癌細胞とを共培養すると,癌細胞からのIL-8産生量は非活性化血小板と共培養した時,単独で培養されたときよりも有意に増加し,活性化血小板と共培養した時はさらに増加した.Northern blot analysisによりIL-8mRNAの腫瘍細胞における発現は血小板の存在により有意に増強していた.この腫瘍細胞からのIL-8産生増強作用は,活性化血小板由来上清よりは脱顆粒後の血小板においてより強く認められた.このことはDouble chamber well plateを利用した実験においても同様な結果となり,さらに非活性化血小板,活性化血小板それぞれをparaformaldehydeで固定化した後に腫瘍細胞と共培養しIL-8産生能を検討しても,固定化した活性化血小板は腫瘍細胞からのIL-8産生能を有意に増強し,固定化した非活性化血小板はIL-8産生増強効果を認めなかった.従って,この腫瘍細胞との相互作用には血小板が活性化されることが必要であることがわかった.これら腫瘍細胞とCMFDA-labeled plateletsを共培養後、Laser scanning microscopeにより観察すると、腫瘍細胞の70〜90%が一つ以上の血小板と接着しており、30〜50%の細胞が3つ以上の血小板と接着していた。すなわち,血小板は腫瘍細胞と相互作用する過程で自らが活性化され,腫瘍細胞に直接接着し,さらに腫瘍細胞のIL-8産生能を増強,恐らくは癌細胞の浸潤・増殖・血管新生を促進している可能性が示された.今後さらにマトリックス分解酵素の発現や腫瘍の浸潤・増殖能についてChemoinvasion assay等を利用し検討していきたいと考えている.

報告書

(3件)
  • 2000 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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