研究概要 |
1.実験進行膵癌腹膜播種マウスモデルを用いてtumor selective-replication competent virus vector(hrR3)の腹腔内投与にて腫瘍選択性や抗腫瘍効果が得られることを確認した。 2.各種膵癌cell lines(SW1990,CAPAN-2,BxPC-3)を用いて、ウイルス自身が元来保有している抗apoptotic gene(AdV:E1B19,E1B55,HSV:US3)をinactivateする事で、膵癌細胞の化学療法(5-FU,CDDP)に対する感受性が増強されることを確認した。 3.Therapeutic geneを組み込んだ非増殖性のAAVベクターの腫瘍局所での発現率が、Tumor selective-replication competent virus vector(hrR3,L1BR1)とのcombination therapyにて増強されることを確認した。 4.Parent virusへのreversionを防ぎ、安全性と腫瘍選択性の増強を目的として複数箇所のgene mutationを施行した新たなHSVベクターを開発中である。 5.単純ヘルペスウイルス変異株(hrR3,L1BR1)の実験モデル系をヌードマウスからハムスターに応用し、よりhumanに近い免疫体系における実験を行い、遺伝子治療としての臨床応用に向けて検討中である。
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