研究課題/領域番号 |
11671290
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
柳 秀憲 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (50241170)
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研究分担者 |
楠 正人 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (50192026)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 直腸癌 / 化学療法 / 放射線療法 / 外科治療 / 放射線治療 / 手術 |
研究概要 |
直腸癌治療成績向上の目的で、手術法の改良と放射線および化学療法を併用した集学的治療を行い、それらの有用性について基礎的および臨床的に検討し、以下の知見を得た。 1.放射線治療は、術前の待期期間を延長せずに、20Gy/4回/1週間で終了した。化学療法は5FU持続注入にUFTを併用するPMC(pharmacokinetic modulating chemotherapy)を併用した。術前外照射症例70症例についての検討では、術前放射線化学療法を行うことにより、コントロール群と比較してリンパ節転移陽性率が40%から23%に減少しdown-stagingが得られ、現在まで骨盤内再発症例は認めていない。また、術前の腫瘍縮小により11例(15%)に低侵襲手術が行われた。 2.肝転移症例に対して肝動注PMCを用いることで残肝再発を約1/8に減少させることで予後を向上しうることを明らかにした。 3.基礎的には、PMCが効果を示すメカニズムを証明した。すなわち、細胞周期に関して、通常の化学療法がG1/G0チェックポイントのみをターゲットとするのに対して、PMCがG2/Mチェックポイントをもターゲットに含めることで効果を発揮していることを明らかにした。これらの集学的治療を用いて、直腸癌症例の91%に、全直腸間膜切除を基本とした肛門括約筋温存手術が行われ、現在まで骨盤内再発症例は認めていない。 以上で示したように集学的治療を用いて直腸癌再発を予防することと、再発症例に対する治療法を確立することでそれらの治療成績を著明に改善した。
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