研究課題/領域番号 |
11671340
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
井上 恒一 昭和大学, 医学部, 助教授 (10151606)
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研究分担者 |
高場 利博 昭和大学, 医学部, 教授 (00053851)
山田 眞 昭和大学, 医学部, 講師 (20230477)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | Perfluorochemicals / Lidocaine / 細胞内Ca / 再灌流傷害 / 心筋保護 / 心保存 / Langendorff灌流 |
研究概要 |
【目的】長時間心保存を目的に、心筋細胞においてNaの急速流入抑制による心停止作用を示すLidocaine(以下LID)と、優れた酸素運搬能を持つPerfluorochemicals(PFC)のFC43をCardioplegiaへ添加し、持続冠灌流した場合の心筋保護効果を心機能と心筋細胞内Ca動態から検討した。 【方法】ラット摘出灌流心を使用、虚血中の心筋保護液としてKrebs-Henseleit bicarbonate buffer(以下KHB)にKClを加えK+の濃度を20mMとしたA群、KHBにLID2mMを加えたB群、KHBにLID2mMとFC43 20%を加えたC群の3群で検討した。 <実験1>虚血前値を測定後、心筋保護液を室温下で360分間持続冠灌流し心停止とした。再灌流後360分間心機能(心拍数、左室収縮張力、最大収縮張力変化率、冠灌流量)を測定し、各群虚血前値と比較検討した。 <実験2>2群(A・B群)で、360分持続冠灌流心停止後における心筋細胞内Ca動態を二波長励起法を用いて測定した。 <実験3>2群(B・C群)で、360分間持続冠灌流心停止における心機能を実験1と同様の方法で測定、比較検討した。 【結果】<実験1>B群、C群はA群に対し、有意に良好な心機能の回復率を示した。B群、C群間では有意差は認められなかった。<実験2>細胞内Caは再灌流直後よりB群はA群に対し有意に低値で、再灌流後の過負荷はLID群で抑制された。<実験3>C群(FC43添加群)はB群(非添加群)に対し、有意に良好な心機能の回復率を示した。 【結語】Na-Ca channelを抑制し、心停止が得られるLidocaineは細胞内Ca過負荷を抑制し、室温下長時間心停止中の心筋酸素需要に対しPerfluorochemicals(FC43)と組み合わせ持続冠灌流することにより、心保存に有効な心筋保護作用を示すことが示唆された。
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