研究課題/領域番号 |
11671355
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
斉藤 延人 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60262002)
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研究分担者 |
川合 謙介 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70260924)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 脳虚血 / アポトーシス / 神経細胞死 |
研究概要 |
神経細胞におけるXIAPの発現を確認し、脳虚血後の神経細胞の生存にXIAPの発現が関与するのかを明らかにし、さらにXIAPの過剰発現により、神経細胞のアポトーシス、及び虚血性神経細胞死が制御できるのかどうかを明らかすることを本研究の目的とした。脳虚血はラットの4血管閉塞モデルで作成し、海馬、大脳皮質におけるXIAPの発現をwestern blottingで解析した。前年度に明らかにした虚血後のXIAP mRNAの発現増加に反し、XIAPの発現は蛋白レベルでは変化がなかった。この結果より、おそらく蛋白合成障害によるXIAP蛋白の合成不全が遅発性神経細胞死の一因となっている可能性が考えられた。 次いでラットXIAP c DNAをアデノウィルスベクターにいれ、ラットIAPを大量発現するアデノウィルスを作成し、神経系細胞のアポトーシスを抑制できるかどうかを検討した。NGF存在化に神経細胞に分化したPC12細胞でラットXIAPをアデノウィルスベクターにより大量発現させた。NGF除去によりアポトーシスを誘導すると、コントロールのlacZでは細胞死が起こったが、XIAPを高発現させたPC12細胞ではアポトーシスが抑制された。 これらの結果から、XIAPは神経細胞のアポトーシスを防ぐ能力があり、虚血後の神経細胞ではXIAPが必要とされているが、おそらく蛋白合成障害によるXIAP蛋白の合成不全があり神経細胞死がおこる可能性が考えられた。XIAPの機能不全が遅発性神経細胞死の一因となっている可能性が考えられたが、虚血神経細胞保護効果に関してはさらに検討が必要である。
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