研究課題/領域番号 |
11671358
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
松島 善治 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (20134679)
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研究分担者 |
山本 清高 東京都老人総合研究所, 細胞生物部門, 主任研究員 (90073022)
青柳 傑 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 講師 (40134704)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | モヤモヤ病 / linkage analysis / gene mapping |
研究概要 |
(1)モヤモヤ病家族発症例について、MRI angiographyを可能な限り施行し、疾患の有無を明らかにした。これまでに8家系を調査した。モヤモヤ病は、単純な優勢遺伝形式をとらず、多因子性、特に外的因子の関与が濃厚である。従って、多数の患者を有する、家系はなかなか得られにくく、解析を困難にしている。我々の家系では、最大7例の患者を有しており、これまで報告されたなかで、最も大きな家系である。順次血球よりgenomic DNAを抽出し、gene mappingを試みている。これまで主としてcandidate gene approach法を行い、一部random mappingも加え検討を進めてきた。有望なlocusが明らかとなり、更に多くの家系に対し、linkage analysisを施行し、locusのnarrow downを行った。現在のlod scoreは3.8であり、有意なlinkageである。locus内の有力候補遺伝子について、患者、及び、正常者のリンパ球及び培養細胞より、mRNAを取り出しcDNAを作成し、SSCP,direct DNA sequencingにより、DNA mutationを検索した。現在までに6種類の候補遺伝子につき検討を行ったが責任遺伝子は同定されていない。また、兄弟例で正常、及び、患者についてリンパ球を培養し、これら細胞よりmRNAを抽出した。DNA tipにより、約1万の遺伝子に対し、screeningを行い、gene expressionからの検討を開始した。(2)血管平滑筋細胞(SMC)を培養し、SMCの増殖および遊走反応性について検討した。IL-1にたいする反応性がモヤモヤSMCと対照SMCとで顕著な違いが認められた。対照SMCではIL-1はすべて遊走刺激効果をしめすのに対し、モヤモヤSMCのすべての細胞株で抑制効果を示した。この現象はモヤモヤSMCがIL-1刺激によりCOX-2の過剰産生を介し、特異的にPGE2を過剰産生するためであると判明した。血管壁での過剰なPGE2産生は、他のagonistとの相乗作用により血管の透過性を亢進させ、本症での内膜肥厚の形成に直接的に関与すると想定される。
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