研究課題/領域番号 |
11671369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
小川 智也 香川医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (70260685)
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研究分担者 |
河井 信行 香川医科大学, 医学部, 助手 (40294756)
長尾 省吾 香川医科大学, 医学部, 教授 (60100947)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 急性硬膜下血腫 / 脳浮腫 / 脳梗塞 / 脳血管関門 / THAM / 軽度低体温療法 / アシドーシス / ラット / 脳血管閉門 / 脳低温療法 / アルカリ化剤 |
研究概要 |
【目的】ラット急性硬膜下血腫モデルを用いて、軽度低体温下でのアルカリ化剤であるTHAMの投与が脳浮腫および脳梗塞に対してどのような影響を及ぼすかを評価し、さらに脳血管関門透過性(BBB permeability)を測定して検討を加えた。【方法】雄S-Dラットを、常温群(37℃)、軽度低体温群(35℃)、THAM投与群、軽度低体温+THAM群の4群に分けた。血腫注入4時間後にラットを断頭し、左右大脳皮質の脳水分量・脳梗塞体積およびBBB permeabilityを測定した。【結果】血腫下大脳皮質の脳水分量は、常温群(80.2±0.2%)に比し、軽度低体温群(79.5±0.2%)では有意差を認めなかったがTHAM投与群(79.0±0.1%;p<0.05)で有意な低下を示した。また軽度低体温群に比し、軽度低体温+THAM群(78.7±0.0%;p<0.05)で有意な脳水分量の低下を認めた。脳梗塞巣体積は常温群(59±4mm^3)に比し、軽度低体温群(46±4mm^3;p<0.05)・THAM投与群(44±4mm^3;p<0.05)・軽度低体温+THAM群(40±2mm^3;p<0.01)の3群とも有意に低値を示した。特に軽度低体温+THAM群でより強い減少傾向を認めた。またBBB permeabilityは常温群(63±7ng/g wet tissue)に比し、両者併用群(35±7ng/g wet tissue;p>0.05)でのみ有意なBBB破綻の抑制を認めた。【総括】合併症の少ないとされる軽度の低体温療法下にアルカリ化剤投与を加えることによって、より強力な脳浮腫および脳梗塞抑制効果を認めた。その機序の一つとしてBBB破綻の抑制が関与していることが示唆された。
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