研究課題/領域番号 |
11671413
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
村井 肇 秋田大学, 医学部, 助手 (20174261)
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研究分担者 |
佐藤 光三 秋田大学, 医学部, 教授 (50004875)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 骨シアロプロテイン / I型コラーゲン / 線維形成 / 骨芽細胞 / 細胞接着 / フィブロネクチン / 分子間相互作用 / トロンボスポンディン / 生体物質間相互作用 |
研究概要 |
骨シアロプロテイン(BSP)の機能に関して次の知見を得た。 1、BSP分子のI型コラーゲン(COL1)分子重合の促進効果に関して in vitroで、酸性のCOL1溶液の水素イオン濃度を中性に再調整し、37℃に保持するとCOL1が重合して溶液が濁ってくる。この現象にBSPがどう影響するか、分光光度計で経時的に濁度の変化をモニターし解析した。その結果BSPはpH7.25あるいはpH7.67ではI型コラーゲンの重合に影響を及ぼさなかったが、pH6.55程度の弱酸性条件では10nM以下の低濃度でもI型コラーゲンの重合を有意に速めた。 2、BSP-フィブロネクチン(FN)分子間相互作用が骨芽細胞様細胞株の細胞撞著に与える影響に関して プラスチックプレートを用いた骨芽細胞様細胞株(MC-3T3 E1 cell)の細胞接若能解析実験で、あらかじめBSPでcoatしたプラスチックの表面をさらにFNでcoatした場合は、BSPのみでcoatした場合と比較すると細胞接若率が有意に高かった。これはプラスチック表面のBSP分子にFN分子が結合したことで、BSPのみの局面より、骨芽細胞が接着しやすい局面になったことを示唆した。BSPが骨においてFNなどのECM蛋白をhydroxyapatite結晶に連結する留め金としての機能を有することを示唆した。 3、BSP-卜ロンボスポンディン(TSP1)分子間相互作用 BSPと親和性を有する血清中の物質をBSP固定化カラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーで検索した。その結果、BSPに結合する主要な血清蛋白は還元条件で175kDaの蛋白であった。この蛋白は抗ウシ-TSP1抗体陽性でTSP1と同定された。それ自体が骨芽細胞増殖作用を有し、またTGF-β1の活性化因子であるTSP1をBSPが骨基質に集積して骨代謝を調節している可能性を示唆した。
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