研究課題/領域番号 |
11671422
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
佐藤 容子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70251501)
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研究分担者 |
佐藤 勝重 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80291342)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 脊髄 / 光学的計測法 / イメージング / 神経回路 / development / ラット / 機能形成 / 光学的測定 / 画像イメージ |
研究概要 |
末梢神経切断に伴う再生過程において、脊髄神経のシナプス結合パターンは成熟型から幼若型へと変化すると考えられている。同様の可塑的変化は、受容体レベルでも起こることが示唆されており、このような細胞レベル、システムレベルでの可塑的変化が、脊髄神経再生に伴う異常知覚の原因ではないかと推測される。これらの点を明らかにするためには、再生脊髄における神経回路網の機能的なre-arrangementを証明し、そのつながりや受容体の機能的特性を幼若脊髄と比較検討することが不可欠である。本研究は、膜電位感受性色素とニューロン電位活動の光学的多チャネル計測法を発生初期胚に適用し、個体発生に伴う神経回路網の機能的システム構築と、それに関わる受容体の機能的発現過程について解析を行い、末梢神経再生に伴う神経因性疼痛の発症メカニズムを明らかにすることを目的とする。 本年度は、昨年度に鶏胚脊髄で得られた結果を踏まえて、ラット胚における脊髄神経回路網の機能形成過程について解析を行った。胎生15日のラット胚において、脊髄神経刺激によって脊髄内に誘発される光学的シグナルは、鶏胚の場合と同じくspike状のfast-signalとslow-signalとからなり、fast-signalは活動電位、slow-signalはシナプス後電位に対応していることが明らかとなった。slow-signalの一部はグルタミン酸受容体依存性と考えられたが、外液Mg^<2+>-freeに対する感受性は鶏胚に比べて遙かに小さく、シナプスの機能的可塑性に果たす役割には両種間で大きな差のあることが明らかとなった。 さらに、成体ラットでの脊髄神経再生過程に対するコントロールとして、正常の成体ラットを用いて脊髄神経刺激に対する応答の光学的イメージングを行い、脊髄内におけるニューロン応答の可視化に成功した。
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