研究課題/領域番号 |
11671428
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
斉藤 覚 (齊藤 覚) 信州大学, 医学部・附属病院, 講師 (20175350)
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研究分担者 |
高岡 邦夫 信州大学, 医学部・整形外科, 教授 (30112048)
斉藤 直人 (斎藤 直人) 信州大学, 医学部・整形外科, 講師 (80283258)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1999年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 骨形成因子 / 骨膜性骨形成 / 血管柄付き遊離骨移植 |
研究概要 |
ラットの下腿内側の骨膜は大腿動静脈の枝である伏在動静脈からの血管によって栄養されており、この骨膜を骨形成因子(BMP)で刺激し移植可能な骨形成の作成を試みた。まず顕微鏡下に顕微手術用器具を用いて下腿内側の骨膜を骨から剥離した。ウィスター系雄ラット20匹を各5匹づつからなる4群に分け、1群では骨膜の剥離、挙上のみ、2群ではcarrierのみを骨膜下に移植、3群ではcarrierとBMPを骨膜上に移植、4群ではcarrierとBMPを骨膜下に移植した。3群、4群におけるBMPとして、BMP10μgをBMPの担体として開発したポリ乳酸ポリエチレンブロック共重合体25mgに含ませたものを用い、手術後骨膜は可及的に修復した。手術後3週で脛骨を摘出、ソフテックスを用いて脛骨をX線撮影し、各群における新生骨の量を比較した。1群、2群において骨形成が認められ、骨膜挙上による刺激だけで骨形成が生じることがわかったが形成された骨量は少なく、骨量にはバラツキが大きかった。3群ではほとんど骨形成が見られなかったが4群では安定して良好な骨形成が生じた。このことから骨膜のcanvium layerにcarrierとともに骨形成因子を作用させると移植可能な充分量の骨形成が生じることが明かとなった。またラット大動脈内に刺入したカテーテルから造影剤を注入し、大腿動脈およびその分枝の造影が可能であることを確認した。 次にラット大腿骨末梢1/3に骨欠損を作成し、下腿内側に形成された新生骨を栄養血管付きで剥離、挙上し、有茎組織移植として移動した。骨の固定が充分でなかったためか、まだ安定した骨癒合が起こることまでは確認できていないが移植骨は吸収されることなく長期間にわたって移植された部位に存在し続けることが確認された。
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