研究概要 |
【1】ヒト骨巨細胞腫株の樹立 ヒト骨巨細胞腫株を5株(GCT-1,2,3,4,5)樹立させることに成功した。今後更に手術症例を重ねヒト骨巨細胞株を数多く樹立する予定である。 【2】ヒト骨巨細胞腫株の形態学的変化 ヒト骨巨細胞腫株(GCT-1,2,3,4,5)の培養上清にビスフォスフォネート(Risedronate, Pamidronate, Clodronate)を10^<-7>〜10^<-5>M、エストローゲン(17β-Estradiol)を10^<-14>〜10^<-6>Mの濃度になるように添加し、経時的に細胞形態を観察した。その結果、ビスフォスフォネート無添加のコントロール培養細胞と比較して、細胞形態が小さくなりまた増殖速度も低下した。チャンバースライド内で培養した各々の時期の培養細胞を、酒石酸抵抗性酸フォスフォターゼ(TRAP)について免疫染色を行ったところ、染色性は著しく低下した。 以上の実験結果は、ビスフォスフォネート製剤のヒト骨巨細胞腫に対する臨床応用が可能となる根拠を示すデータである。
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