研究課題/領域番号 |
11671463
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
麩谷 博之 (麸谷 博之) 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (30248140)
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研究分担者 |
圓尾 宗司 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70068451)
中西 憲司 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
松井 聖 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (00291815)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | IL-18 / IL-12 / 破骨細胞 / 多発性骨髄腫 / 骨転移 / 骨融解 / 変形性関節症 / 慢性関節リウマチ / IL-18受容体 / 骨芽細胞 / 癌腫 |
研究概要 |
癌の骨転移に対するIL-18の抑制効果について、以下の成果を報告する。 1.IL-18受容体の骨芽細胞、破骨細胞での発現と、IL-18が破骨細胞の活性に及ぼす影響:マウス骨芽細胞、破骨細胞共にIL-18受容体の発現を免疫組織学的手法で、mRNAの発現をRT-PCR法で証明した。IL-18が破骨細胞の骨融解活性を抑制することを、マウスの破骨細胞とIL-18を象牙薄切片上での培養から証明した。 2.悪性腫瘍の骨転モデルの作成と、IL-18の影響:乳癌、肺癌、多発性骨髄腫の細胞株をマウス左心室に注射し骨転移を作成した。このモデルを用いて、IL-18が骨転移を抑制することをin vivoで証明した。 3.IL-18による破骨細胞活性を抑制する機序:IL-18はIL-12と協調して破骨細胞活性を抑制した。その機序に関しては、IFN-γと未同定の因子の協調が関与する事を証明した。 さらに、変形性関節症(OA)や慢性関節リウマチ(RA)による骨破壊や軟骨変性に対して、IL-18の作用を検討した。 1.OAの病態におけるIL-18の役割:OAの病態でPGE2は関節軟骨の変性や骨棘形成を引き起こす。OA関節液中に存在するPGE2は、IL-18によって産生されたものであることを証明した。 2.RAのIL-18の産生機序と役割:IL-18は関節炎の増悪因子である。研究分担者は、Kupffer細胞での活性型IL-18産生に、Fas ligand(FasL)刺激とcaspase3の関与を発見した。一方、RA滑膜細胞でのIL-18のプロセシングは、Kupffer細胞内と異なるものと推測している。すでにRAにおけるIL-18の産生経路は、sFasL刺激下のCD14陽性細胞によることを確認した。現在、細胞内のシグナリングを解明中である。 今後申請者らは、骨破壊や軟骨変性を来す疾患に対して、IL-18をターゲットとした治療を考えている。
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