研究課題/領域番号 |
11671484
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
せん 仁知 新潟大学, 医学部, 助手 (20303125)
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研究分担者 |
冨士原 秀善 新潟大学, 医学部・附属病院, 講師 (20251803)
下地 恒毅 新潟大学, 医学部, 教授 (30040158)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 脳虚血耐性 / 虚血前処置 / ミトコンドリア / チトクロームc / アポトーシス / カスパーゼ / Bcl-XL / C57Black / Crj6マウス / チトクローム c / 微小脳損傷 |
研究概要 |
1.いろいろな刺激による細胞死にミトコンドリアが重要な役割を演じると知られている。われわれは、ラット前脳虚血モデルを用いてミトコンドリアから細胞質へのチトクロームc放出がカスパーゼ依存性とカスパーゼ非依存性の経路を介して遅延性海馬CA1ニューロン死に関わるということを証明した。二種類の脳虚血耐性モデル(短時間虚血と微小脳損傷耐性モデル)において虚血前処置がこのミトコンドリアから細胞質へのチトクロームc放出を抑えることも明らかにした。なおさらに、脳虚血によるミトコンドリアから細胞質へのチトクロームc放出に対する虚血前処置の抑制が虚血前処置後に起こるBcl-XLの発現と関連することも示された。 2.いままでの脳虚血耐性の研究ではラット及び砂ネズミモデルが多用された。遺伝子レベルで脳虚血耐性のメカニズムを解明するためには、マウス脳虚血耐性モデルの作成が必要である。しかし、マウスにおいては系統間虚血感受性の違いや同じ系統内に脳血管解剖の変異などの原因で理想な前脳虚血モデルの作成が急務である。われわれは、C57Black/Crj6マウスにおいて両側総頚動脈18分間閉塞モデルでは7日目に線状体の神経細胞が80%以上脱落したのを見つけた。さらに、このモデルでは前もって6分間の虚血を負荷しておくと、線状体におこる神経細胞死が強く軽減されたことも示した。 以上の結果が異なる前処置による保護効果に共通メカニズムの存在を示唆している。この共通メカニズムをtargetとする治療方法の開発が期待される。
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