研究課題/領域番号 |
11671558
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
碓井 亞 (碓井 亜) 広島大学, 医学部, 教授 (30034060)
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研究分担者 |
牟田口 和昭 広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (00314758)
三田 耕司 広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (70304425)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ヒト再燃前立腺癌 / IGF / IGFR / IGFBP |
研究概要 |
1)ホルモン療法後のヒト前立腺癌組織におけるIGFシステム ホルモン療法後のヒト前立腺癌組織におけるIGFシステム(IGF、IGFR、IGFBP)mRNA発現量を定量的PCR法で測定、局所病期、組織学的分化度、リンパ節転移および血中PSA値と比較した。前立腺癌組織にはIGFBP-1以外のIGFシステムはすべて発現していた。このうちIGF-IIとIGFBP-2のmRNA発現量の増加は局所病期の高い群、低分化度群、リンパ節転移陽性群、血中PSA高値群の4つの指標すべてに相関していた。しかし、IGF-Iの発現量は局所病期進行例は低値であった。一方、前立腺癌樹立細胞では、IGF-Iの発現は男性ホルモン依存性前立腺癌細胞のみにみられ、逆にIGF-IIの発現量は男性ホルモン非依存性癌樹立細胞に多かった。従って、ホルモン療法後の前立腺癌において、IGF-IIとIGFBP-2が男性ホルモン非依存性の増殖機構に関与し、さらにIGF-IIとIGFBP-2の癌組織内での発現量増加はホルモン療法後の前立腺癌患者の予後不良の因子と考えられた。 2)IGFBP-7のヒト前立腺細胞における発現と消失 IGFBP-7遺伝子導入マウス肝癌細胞の増殖速度は非導入細胞に比べて明らかに抑制され、その効果はIGFBP-7遺伝子発現量に相関していた。ヒト前立腺肥大症由来細胞および前立腺癌細胞株、前立腺癌組織および前立腺肥大組織のIGFBP-7mRNA発現は、RT-PCR法では、前立腺肥大症由来上皮細胞および間質細胞にIGFBP-7mRNA発現を認めたのに対して、前立腺癌細胞株には、いずれもIGFBP-7mRNA発現を認めなかった。さらにノーザンブロット法による解析でも同様の結果であった。かようなIGFBP-7の増殖抑制作用は、前立腺癌の治療への応用が期待される。
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