研究課題/領域番号 |
11671561
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
神田 滋 長崎大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20244048)
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研究分担者 |
大津留 晶 長崎大学, 医学部, 助手 (00233198)
野俣 浩一郎 長崎大学, 医学部・附属病院, 講師 (80189430)
金武 洋 長崎大学, 医学部, 教授 (50100839)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 血管内皮細胞 / 血管新生 / 線維芽細胞増殖因子受容体 / 抗血管新生療法 / c-Src / c-Fes / c-Fyn / 管腔形成 / FGF / Src / Fes / 遊走 / MAPキナーゼ |
研究概要 |
研究代表者がUppsala大学勤務中に樹立したマウス脳毛細血管由来内皮細胞株(IBE細胞)を用いて、代表的な血管新生促進分子である線維芽細胞増殖因子-2(FGF-2)刺激による、血管内皮細胞の挙動を制御するシグナル伝達分子の解析を行った。まず、c-Fesという、血球系細胞と血管内皮細胞の両者に特異性の高いキナーゼに注目し、これのキナーゼ活性のない細胞を作ったところ、FGF-2での遊走が阻害され、野生型の過剰発現ではFGF-2非依存性の管腔形成が観察された。c-Fesはc-Srcやc-Fynでチロシンリン酸化を受けたことから、これらのキナーゼがc-Fesを制御している可能性がある。そこで、まずc-Srcについて検討したところ、このキナーゼはc-Fesを介してというよりも、細胞と細胞外基質蛋白との接着部でMAPキナーゼを活性化することで遊走に関与していることが明らかになった。しかし、Src family kinase阻害剤では、FGF-2による管腔形成は阻害されるものの、キナーゼ活性のないc-Srcを発現した細胞では、かえってFGF-2なしで管腔形成を行うようになった。そこで、同じSrc familyのチロシンキナーゼであるc-Fynのキナーゼ活性が抑制された細胞を作ったところ、FGF-2での管腔形成が見事に阻害された(投稿中)。そこで、c-Fynのキナーゼ活性が抑制された細胞を作ったところ、FGF-2での管腔形成が見事に阻害された(投稿中)。しかも、この細胞では、他の増殖因子の刺激による管腔形成をも抑制した(投稿中)。従って、今回の検討で、c-Fynの下流の分子を見つけることが重要であることが分かった。今後、c-Fynの下流で、血管内皮細胞にのみ発現しており、管腔形成を制御する分子が同定できれば、特異性が高く、強力な抗血管新生療法のよい標的となると思われる。
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