研究課題/領域番号 |
11671593
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
真貝 洋一 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (20211972)
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研究分担者 |
武田 祐司 (武田 裕司) 山形大学, 医学部, 助手 (90302299)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 生殖生物学 / OGP / ノックアウトマウス / トランスジェニックマウス / 受精 / 哺乳類 |
研究概要 |
受精は生物にとって根本的生命現象の一つであり、それに関与する様々な分子機構の解明は生物・医学的に大きな意義を有する。近年、受精の場である卵管に特異的に発現し、配偶子を修飾する活性を持つ糖蛋白質(oviduct-specific glycoprotein ; OGP)の存在がヒトを含めた種々の哺乳動物で報告されているが、通常の生物化学的手法のみでは取り扱いが極めて難しく、その生殖生理学的な真の活性は未だ多くの点が不明である。 本研究ではOGP遺伝子改変マウスを用いて、従来困難であったOGPの生殖生理学的活性の解明を目指したが、これまでまずOGP欠損マウスの作成に成功、その生殖生物学的特性を解析した。その結果以下のことが観察された。1)OGP欠損マウスの卵管上皮は分泌顆粒が減少している傾向が電子顕微鏡的に認められた。2)OGP欠損マウスは雌雄ともにin vivoにおいては正常コントロールマウスと比べ妊孕性に差は認められなかった。3)体外受精を用いるとコントロールマウスに対する至適条件下ではOGP欠損マウス卵は特に受精率の差は認められなかった。4)一方、体外受精時の精子濃度を段階的に減少させると正常卵に比べ受精率がより極端に減少する傾向が観察された。これらの結果は従来、生化学・生殖生物学的間接的な手法を用いた実験結果から提唱されていたように、OGPは受精に際し促進的な活性を有している可能性が示唆される。しかしながら、卵管内ではOGPの機能を代償する分子(群)が存在することも判明し、受精における精子・卵相互作用はより上で生体内においてはより複雑な分子間ネットワークを形成しており、その上で効果的な受精が成立していることが推測された。
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