研究課題/領域番号 |
11671649
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
久慈 直昭 慶応義塾大学, 医学部, 講師 (80169987)
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研究分担者 |
赤川 公朗 杏林大学, 医学部, 教授 (80129303)
吉村 泰典 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (10129736)
田中 宏明 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (40266565)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 卵子 / 精子 / 精巣 / 開口放出 / シンタキシン / VAMP |
研究概要 |
マウス卵巣・卵子抽出蛋白をSDSPAGEで展開すると、卵巣、卵子ともに中枢神経に発現するシンタキシンに相当する35KDの位置に、抗シンタキシンポリクロナール抗体に反応するシングルバンドが確認され、マウス卵にはシンタキシン様蛋白が発現することが推定された。マウス卵子total RNAにおいて開口放出に関与するシンタキシンsubtypeのメッセンジャーの存在を検討したところ、シンタキシン4型に相当する876bpのPCR産物が増幅され、その塩基配列はGenbankに登録されているマウスシンタキシン4型と100%一致した。このことからマウス卵子にはシンタキシン4型が発現していると考えられる。 このシンタキシン様蛋白の未受精卵子における局在を、表層顆粒と結合するLCAレクチンと、抗シンタキシンポリクロナール抗体の両者を用い、共焦点レーザー顕微鏡で検討したところ、表層顆粒の分布は抗シンタキシン抗体と反応する抗原性の分布と良く一致した。一方受精後、前核期卵では、シンタキシン抗原性を示す赤色蛍光は、形質膜とともに細胞質全体に散在しており、未受精卵に見られたような表層での顆粒状集積は消失した。これらの所見から、卵子においてシンタキシンは形質膜と、表層顆粒膜双方に存在する可能性がある。 またヒト精子における開口放出関連蛋白の発現をみたところ、精子膜分画蛋白中に、抗syntaxin抗体と反応するバンドが検出され、同一抗体を用いた免疫染色により、ヒト精子塗抹標本で精子先体部が本抗体と反応した。さらにラット精巣膜分画に、シンタキシンと結合して膜融合複合体(fusion complex)を形成するVAMPに対する抗体と反応するバンドが検出された。同一の抗体を用いて6週令ラット精細管中で、基底膜に接する細胞の細胞質が顆粒状に抗VAMP抗体と反応したが、3日令のラットでは、精細管中心部の細胞が抗VAMP抗体と反応した。
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