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散発性聴神経腫瘍の原因遺伝子の究明

研究課題

研究課題/領域番号 11671667
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関東北大学

研究代表者

橋本 省  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20156285)

研究分担者 欠畑 誠治  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (90261619)
堀井 明  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40249983)
研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードCGH法 / FISH法 / PCR-SSCP / NF2 / 2ヒット / 聴神経腫瘍 / CGH / FISH
研究概要

両側性聴神経腫瘍をその主たる症候とする神経線維腫症2型の原因遺伝子として同定されたNF2遺伝子は、第22番染色体長腕にあり、他の腫瘍の発生にも関わる腫瘍抑制遺伝子である。このNF2遺伝子は散発性聴神経腫瘍においてもしばしば変異している(LOH)ことが報告され、その原因遺伝子であることが予想されてきた。しかしながら、その発生には他の遺伝子異常が関与している可能性があり、また、対立遺伝子の両方が不活化して腫瘍抑制遺伝子としての機能が失活するという、いわゆる2ヒットが実際にどの程度起きているのかはあまり知られていない。本研究ではいくつかの異なる方法により聴神経腫瘍における遺伝子異常をゲノムワイドに検索した。
13例の聴神経腫瘍に対し、CGH法およびFISH法による解析では、13例中7例(54%)でNF2遺伝子の対立遺伝子の少なくも一つが欠失していることが明らかとなった。うち5例では第22番染色体長腕が欠失していた。他の染色体には明らかな異常はみられず、NF2遺伝子が聴神経腫瘍の主たる、かつ、唯一の原因遺伝子である可能性が示唆された。これを確認するためにPCR-SSCPによる解析を行ったところ、13例中11例(うち4例では各2カ所)で塩基配列の異常が確認された。複数の症例に共通した異常やホットスポットは確認されなかった。これらを総合すると、13例中12例(92%)という高率でNF2遺伝子の異常が確認され、うち8例では対立遺伝子の両方が欠失していることがわかった。一方、他の神経鞘腫では、顔面神経鞘腫で22番長腕の欠失が見られた以外は変異はほとんど見られず、2ヒットが起きている症例もなかった。これらの結果より、聴神経腫瘍の原因遺伝子はNF2遺伝子であり、腫瘍の発生は2ヒットすなわち同遺伝子の失活によって引き起こされる可能性が高いものと考えられた。

報告書

(3件)
  • 2000 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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