研究課題/領域番号 |
11671689
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 大分医科大学 |
研究代表者 |
一宮 一成 大分医科大学, 医学部, 助教授 (70223112)
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研究分担者 |
吉田 和秀 大分医科大学, 医学部, 助手 (10305055)
鈴木 正志 大分医科大学, 医学部, 教授 (60211314)
茂木 五郎 大分医科大学, 医学部, 副学長 (20035190)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Adhesion molecules / cell culture / chemokines / fibrocytes / glucocorticoid / immunocytochemistry / spiral ligament / tumor necrosis factor-α / 内耳 / 蝸牛 / ラセン靭帯 / 線維細胞 / 細胞培養 / ギャップ結合 / コネキシン26 / 免疫組織化学 / ラセン靱帯 / 繊維細胞 / サイトカイン / 接着分子 / RT-PCR / グルココルチコイド / ケモカイン / カルデスモン / S-100タンパク / Na-K-ATPase |
研究概要 |
1.マウスラセン靭帯線維細胞のタイプを免疫組織学的に分類する方法を確立した。Caldesmon、S-100、Na-K-ATPaseに対する染色の陽性、陰性の組み合わせによって、I型、II型、III型の3つの線維細胞を区別することができた。 2.マウス蝸牛外側壁を取り出し継代培養を行った。培養細胞はcaldesmon、S-100陽性、Na-K-ATPase、cytokeratin陰性で、ラセン靭帯I型線維細胞と同定された。 3.I型線維細胞の培養上清中ケミカルメディエーターを測定し、IL-1βやTNF-αによる刺激でサイトカイン(TNF-α、IL-6)、ケモカイン(MCP-1、KC、MIP-2)、sICAM-1、VEGF等が産生、放出される事を示した。これらの働きで炎症細胞がラセン靭帯へ動員されると考えた。 4.IL-1β、TNF-αで刺激後の培養細胞を、VCAM-1、ICAM-1、MAdCAM-1で免疫染色した。無刺激やIL-1β刺激後の細胞では、いずれの接着分子も発現しなかったが、TNF-αで刺激した細胞はVCAM-1とICAM-1が陽性だった。RT-PCR法でもTNF-α刺激後の細胞で、VCAM-1、ICAM-1のmRNA発現が確認された。ラセン靱帯線維細胞に発現した接着分子は蝸牛における炎症の遷延化に関与すると考えた。 5.マウス内耳の免疫組織学的観察で、グルココルチコイドレセプターがラセン靭帯にも強く発現していることを明らかにした。 6.TNF-α単独、またはdexamethasoneと共に刺激した線維細胞の培養上清を調べた結果、TNF-α単独刺激に比べ、dexamethasone添加群ではIL-6、MCP-1、KCの産生が抑制されていた。グルココルチコイドはラセン靭帯線維細胞に作用し、炎症反応を抑えうると考えた。
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