研究課題/領域番号 |
11671702
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
飯野 ゆき子 帝京大学, 医学部, 助教授 (30108534)
|
研究分担者 |
今村 祐佳子 帝京大学, 医学部, 助手 (00276750)
宮澤 哲夫 帝京大学, 医学部, 助手 (40312011)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 上気道粘膜 / 副鼻腔粘膜 / 鼻茸 / HLA-DR / costimulatory molucole / 抗原呈示細胞 / CD80 / 好酸球 / 慢性炎症 / 抗原提示細胞 / costimulatory molecules / 炎症 / 慢性化 / costimulator / 副鼻腔炎 / 中耳炎 / サイトカイン |
研究概要 |
上気道粘膜は活発な粘膜免疫応答の場であり、上気道炎症の種々の病態を形成している。しかし慢性炎症においては、その発症、遷延化がなせ生じるのか、さらにいかなる病態・臨床像を形成するのかは明らかではない。この病態・臨床像形成のトリッガーとなるべき抗原提示細胞とTリンパ球の相互作用を各症例について解析した。慢性副鼻腔炎患者から摘出した副鼻腔粘膜および鼻茸組織におけるHLA-DRやCD54,CD80等のcostimulator分子の抗原提示細胞上のcostimulatorの発現を免疫組織学的に調べた。その結果、副鼻腔粘膜内のマクロファージは、HLA-DRとcostimulatory moleculesの両者を同時に発現しており、副鼻腔粘膜においては、マクロファージが抗原提示細胞として機能していることが証明された。またマクロライド療法を施行した症例においては、HLA-DRの発現には変化がないものの、これらcostimulatory moeculesの発現変化をみとめた。さらにCD80の発現と好酸球浸潤の間には負の相関関係があり、いわゆる好酸球性炎症におけるCD80の発現の重要性が示唆された。 また末梢血単核球をもちいてin vitroにて単球におけるHLA-DRやcostimulatory moleculesの発現、さらにリンパ球におけるそれらリガンドの発現に対するマクロライドの影響をみたところ、特にcostimulatory molecules発現に対するマクロライドの抑制効果が観察された。これらの結果から、上気道粘膜におけるさまざまな炎症病態を形成するためにはMHC-II抗原の発現とともにcostimulatory moleculeの発現も重要であり、特にアレルギー性病態の形成にもこれらの発現が関与していると考えられた。
|