研究課題/領域番号 |
11671704
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 衛 (鈴木 衞) 東京医科大学, 医学部, 教授 (80116607)
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研究分担者 |
堀口 利之 東京医科大学, 医学部, 講師 (30157078)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2000年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1999年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 良性発作性頭位眩暈症 / 半規管結石症 / 耳石 / 活動電位 / クプラ / 卵形嚢 |
研究概要 |
良性発作性頭位眩暈症(BPPV)の発症メカニズムを明らかにするため、ウシガエル内耳を用いて、半規管結石症のモデルを作成、実験を行った。まず、膜迷路を正常に保った内耳を用いて半規管結石症のモデルを作成した。このモデルでも、耳石は一塊となって半規管内面をすべるように移動していた。このことより、内リンパの粘度が耳石の移動を阻害することはないことがわかった。検査の反復によって眼振が減衰する反応減衰はBPPVの臨床的特徴の一つである。今回、実体顕微鏡下に耳石の動きを観察することで、耳石と半規管壁との摩擦や耳石量が反応減衰の主たる要因と考えられた。BPPVでは、静止時にも浮遊感を訴える症例は多く、また、頭位変換療法施行直後も浮遊感の残る症例は多い。半規管結石症のモデルで検討すると、卵形嚢斑へ返還した直後の耳石塊は不安定で迷路を傾斜させると容易に移動した。しかしながら、1-2分後には耳石は安定し、卵形嚢斑上でもはや動かなくなった。この耳石が不安定であることが浮遊感という症状に関与していることが示唆された。 モルモットでBPPVのモデルを作成するために、内耳にエラスターゼを注入し、卵形嚢耳石の状態と頭位眼振を観察した。注入翌日には、卵形嚢耳石は脱落し、前庭尾側へ移動していた。また、主として頭位を矢状面で変換すると眼振が見られた。モルモット中耳にドリルで振動を与えた際も、約半数の動物で球形嚢耳石の脱落がみられた。これが中耳手術後のBPPV発症のメカニズムと推測された。
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