研究課題/領域番号 |
11671711
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
越智 健太郎 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (20214158)
|
研究分担者 |
釼持 睦 (釖持 睦) 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (10257397)
大橋 徹 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80111376)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 耳鳴 / 第1次聴覚野 / 第2次聴覚野 / 蝸牛神経 / サリチル酸 / キニン / 自発放電活動 / 単一神経ユニット / 聴皮質 |
研究概要 |
耳鳴誘発薬の効果に関する基礎研究の報告は、比較的記録が簡単な堝牛神経、下丘からの報告が数例あるのみで、実際に最終的に音を知覚する聴皮質の自発放電活動がどのように変化しているかは不明である。今回の研究の目的は、耳鳴のメカニズムを解明するために聴皮質の神経活動が、耳鳴誘発薬の投与によりどのように変化するかを検討することであった。 聴皮質の神経活動は第1次聴覚野、第2次聴覚野、鍋牛神経にそれぞれ2〜3本の電極を挿入し、それぞれの電極から最大8つの単一神経ユニットの記録し、それぞれの部位(第1次聴覚野、第2次聴覚野、蝸牛神経)における単一ユニットの発火数についても検討した。全身麻酔を行い、麻酔の維持にはケタミンを用い、タングステン電極を第1次聴覚野、第2次聴覚野に刺入し、最も反応のとれる部位にて記録する。それぞれ導出した電位は、コンピューターにて記録、単一神経ユニットに分類し解析する。音響刺激には、クリック、短音、クリック・トレインを用いる。特徴周波数(CFs)はそれぞれのユニットで短音刺激によって決め、記録は無刺激(自発放電記録)、短音刺激、種々の音圧のクリックトレイン刺激などで構成する。正常動物における検討では、特に実験系の安定性の検討を主目的とした。サリチル酸、キニン投与により、第2次聴覚野では自発放電数が増加したが、第1次聴覚野では、不変あるいは減少した。現在までのところ鍋牛神経からは、はっきりとした傾向はえられていない。 以前からの研究および今回の結果から第2次聴覚野の自発放電活動の増加が耳鳴発現と関係していることが推測された。第1次聴覚野および堝牛神経野路発放電数の変化がどのように関与しているかは今後さらに検討を加えていく。
|