研究課題/領域番号 |
11671769
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鎌田 振吉 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40161202)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ECMO / サイトカイン / アドレノメデュリン / エンドトキシン / adrenomedullin / endotoxin |
研究概要 |
体重3〜4kgの雑種幼犬12頭を用いた。実験群として、ECMO流量を40ml/kg/minに設定した低流量群(n=6)と100ml/kg/minに設定した高流量群(n=6)の2群を作成した。2時間、ECMOを施行した後、両群に、エンドトキシン(055B5Westphal)を5mg/kgを静注投与し、更に、2時間、ECOMを継続した。動脈血中アドレノメデュリン(ADM)値、肺でのADM除去量、血中サイトカイン値、肺水分量につき検討を行った。結果:IL-1βはECMO開始後、変動を見なかったが、エンドトキシン投与後に、両群で一過性の上昇が見られた。IL-6・TNFα・PAFは、エンドトキシン投与後、両群で上昇傾向が見られたが、有意ではなかった。血漿ADM値は、両群で上昇が上昇がみられ、エンドトキシン投与後も、更に上昇が見られた。肺でのADM除去量は、高流量群で低値を示す傾向が見られたが、有意ではなかった。エンドトキシン投与後、両群で増加を示した。高流量群で、低流量群に比し、肺水分量の増加が見られ、組織学的にも、肺間質に浮腫状の所見が散見された。まとめ:(1)ECMO施行及びエンドトキシン投与が、血中ADM値やその代謝動態・肺水分量にどのような影響を及ぼすかを、低流量ECMO群と高流量ECMO群で、実験的に検討した。(2)ECMO施行では、血中ADM値の上昇が見られた。(3)ECMO施行に加え、エンドトキシンを投与したところ、ADM値は更に上昇し、肺でのADM除去量も増加した。(4)高流量ECMO群では、ECMO施行及びエンドトキシン投与後に、肺水分量の増加が見られた。 以上の結果、血中ADM値が極度に上昇している状況では、肺合併症が惹起されやすいものと思われ、ECMO施行中のADM値により、その対策を考慮すべきであると結論された。
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